2008年11月01日

マンガ『てんで性悪キューピッド』冨樫義博

妖精を存在を信じるイタい中学生竜次は、水浴びをしていた悪魔を
目撃してしまう。「見たわね」、しっぽを生やした裸の悪魔に
見つかった竜次は、何とか逃げ出し家出していた実家に舞い戻る。
竜次の親は、鯉昇組の親分であり、腹違いのすさんだ4人姉妹や
ヤクザを擁する豪邸という複雑な家庭で育った竜次が、
現実逃避を図り妖精を自分の理想としたのはある意味肯ける。

クラスの悪友たちに誘われて、いやいやナンパに参加した竜次は
自分の理想とする妖精のような女の子からアプローチを受ける。
だが、それは自分が目撃した悪魔の女の子まりあだった。
まりあは「竜次を男(漢)にしたい」と強く抱いていた
竜次の父に気に入られ、竜次といっしょの部屋に住むことになる。

魔法を使い、竜次に迫ってくるまりあに対して、心を許せない
竜次だったが、家や学園生活を通してまりあが悪魔でありながら
見た目だけでなく美しい心を持った特殊な存在であることに気付き
次第に心を許していく。まりあ以外にも悪魔が登場し、
二人の恋愛にちゃちゃを入れ、まりあ自身も数々の問題を引き起こす。

ギャグ要素&ラブコメ要素なども含んだエロい展開の多い
同人誌的な面が強いドタバタコメディー。
スケベや変態、倫理観のぶっ飛んだキャラが多いのが特徴。
ちゃっかり作者も登場している。
幽白の初期の短編を思わせるような「いい話的」作品も収録。
冨樫作品ということで、過度の期待をしない方がよい。
妖怪退治の少女の活躍を描いた「ジュラのミヅキ」や
なぜか小学生が先生という「せんせーは年下!!」収録。
ワイド版全3巻。ジャンプコミックス。
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2008年09月22日

漫画『狼なんて怖くない!!』冨樫義博

狼男の拓狼は、身分を隠しながら新しい転校先で学園生活を
送っていた。拓狼は、同じく転校生であるさやかにひとめぼれし
彼女目当てで同じバスケ部に入部。練習中に高校の恥部である
漫画研究会が乱入。(同人誌を超高値で売りつけたり、気に入った
女の子をロリコンマンガのモデルにするという最悪の人間集団)
さやかにちょっかいを出した際に、さやかは拓狼に助けを求め
「この人とつきあってる」と言い出し、当然の様に目をつけられる。
拓狼は、狼男であることをバスケ合宿中にさやかに告白する決意を
するのだが……。表題作「狼なんて怖くない!!」

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作者の好きな「推理」と「オカルト」をミックスした作品。
「オカルト探偵団」は、女好きで強心臓のリーダー銭形レイジ、
本当は優しいスケ番霊能力者金田一幽子、幽霊博士川流河太郎、
大きな身体で小心者の白鳥ヒロミの四人のメンバーで展開される
ハートフルコメディーである。「幽白」初期の短編モノに似ている。
霊感の強い幽子が幽霊や人助けをする姿は、幽白の幽助そのもの。

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一週間ホラー映画を見続けるほどホラー好きの主人公の前に
現れたのは、「三つの願いをかなえてくれる」という妖精。
彼は高嶺の花と諦めていた女性にデートを申し込むのだが…。
悪人がひどい目に遭うと言う、典型的な勧善懲悪ものだが、
グロテスクな作品の中にも、救いがあるストーリーである。
「ホラーエンジェル」

殴られてばかりだが、打たれ強くて倒れないという不死身のテツ
は大の喧嘩好き。誕生日のお祝いとしてマッドサイエンティスト
である祖父の作った発明によって、ドラクエに酷似した仮想世界を
現実世界で体験するはめに。暴力団竜王会にさらわれた同級生の
姫を取り戻すために勇者となったテツは、モンスターと化した
竜王会の組員から攻撃を受けるが、それを無視して強引に
親分である魔王の下に進むという彼独自の攻略法をとる。
遂に魔王と対決。しかし、ゲームに不備が見つかって……。
冨樫作品にはゲームを主体にした話しが本当に多いと思う。
「とんだバースデイプレゼント」

ケンカ野球と管理野球の対決を描いたギャグストーリー。
協調性皆無、直情径行、投げるのは剛速球という喧嘩っ早い
主人公の轟と、管理野球に傾倒する変化球投手の瀬川は
犬猿の仲であり、意見の対立もあり毎日喧嘩を繰り返していた。
監督である那知(ナチ、≒幽白の岩本)は、轟を退部にする
目的で「紅白試合をして、負けた方は潔く部を辞める」ことを
提案する。那知は、部員とともに目の敵にしている轟を追い出す
ために出来レースを演出するのだが……。

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以上の物語を収録した短編集。冨樫義博作品として、期待しすぎ
なければ、結構楽しめる内容。冨樫ファンには特におすすめ。
ラベル:短編集 冨樫義博
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2008年09月07日

漫画『幽☆遊☆白書』冨樫義博

第一話にして、主人公死亡。
短編形式ハートフルストーリー⇒長編格闘ものに。
突然のフィナーレ。
作者二人説、冨樫兄弟説。
(作者がピンチになると兄弟が漫画を書くという噂。
これは作者がジャンプ誌面に鉛筆で書いたラフ状態を
載せてしまうことや、その場しのぎの雑な絵で済ます。
ということに対する世間一般の皮肉や心配でもある)
「寄生獣」「うしおととら」や「ジョジョ」に似ている説
(寄生獣とは酷似した部分が、蔵馬の母のエピソードとか、
仙水編の樹とかまんま。
多分「寄生獣」に影響受けたマンガ家はすごく多いと思う)
(作者は、登場キャラにケモノのやり?と言わせたりして、
むしろ楽しんでいる&開き直っている節すらある)
(ジョジョの超能力とのかぶり、荒木先生に謝罪したとか)
……と何かと話題が多い名作漫画である。

作者は「幽遊記」としたかったらしいが、「まんゆうき」
とかぶるため幽遊白書となった。「幽白」(ゆうはく)と
縮めて呼称されることが多い。「幽遊白書」とも。

間延びしないスピード感溢れる展開。
魅力的な美形キャラ。(男女とも美形キャラが多い)
→故に熱狂的な女性ファンも多い。
→端的で、胸に沁みる名言・迷言が多い。
格闘に心理戦や特殊能力用いた点。
など利点がたくさん挙げられる漫画。
難があるとすれば、突然の休載に伴う物語のジャンプであろう。
ジャンプの作品だけに

評価は、最高の☆☆☆☆☆のおすすめ作品。全19巻。

〜幽白のあらすじ〜 2巻まで短編形式⇒長編⇒短編形式
中学2年生にして、近在の住人に「札付きのワル」として
恐れられ、暴力団からスカウトがかかると噂されるほどの
超不良である浦飯幽助は、中学校をサボり町をぶらつく。
根はいい奴である幽助は、トラックに轢かれそうになった
こどもをかばって死亡。その死に顔は満足そうだった。

霊体(幽霊)になった幽助は、自分の姿を空中から眺め、
今日一日の行動を思い返し、死んだことに気付く。
そこに、ぼたんと名乗るほうきに乗ったノリの軽い少女?
が現われ「あんたが人助けをして死ぬなんて、お釈迦様でも
予想外だったから特例として生き返るチャンスを与える」
と告げる。しかし幽助は、嫌われ者の自分が死んでもいいや
と一旦は生き返る道を諦める。だが、自分の幼なじみ螢子
や母の涙、喧嘩仲間である桑原や助かったこどもらを見て、
「生き返りたい」と思いぼたんにその方法を尋ねる。

ぼたんの紹介で、閻魔大王の息子であるコエンマに出会った
幽助は生き返る試練として、現世での人助けを命じられる。
幽助は、人に限らず動物や幽霊などに正面からぶつかり、
見事にその指名をまっとうする。そして、遂に復活を遂げる
のだが、コエンマによって「新たな試練」が与えられた。

試練の内容は、「霊界探偵」となり人間界に潜伏している
妖怪を退治すること。対人間戦においては最強を誇る幽助だが、
妖怪に対しては苦戦を強いられ、死と隣り合わせ。
助手であるぼたんの手助けを受けながら、強敵を撃破。
親密になった桑原や、元妖怪・現在人間である蔵馬、
仲間である蔵馬を殺そうとしていた残酷な妖怪飛影などと
共に戦いながら死線を乗り越えていく。一度死ぬまで、
一匹狼で心を開ける仲間がいない幽助だったが、
戦いを通して絆ができたい説案「仲間」ができた。

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左から飛影、幽助、桑原、蔵馬。幽白の主人公四人。


名のある妖怪、乱道や朱雀などを倒した幽助たち4人は、
妖怪たちから敵とみなされ、裏社会で開催されている
「暗黒武術会」からゲストして強制的に招待される。
相手は、もちろん腕に覚えのある妖怪たちであり、
完全にアウェーの状況の中で苦戦を強いられる。
ちなみに優勝チームのオーナーが得る賞金は3,600兆円と、
異常プリオン並の異常な金が動く。

近しい人の死が訪れ、幽助は大切なことに気付かされる。
強さのみを善とする最強戸愚呂弟に対して幽助は、
ひとつの答えを出す。
大切な仲間を失いたくない。自分の力で死んでも守る。
この大会の意義としては、幽助たちの飛躍的な成長もあるが、
(幽助の師匠越え、桑原のギャグキャラ&いい奴キャラ、
蔵馬伝説の妖狐化、飛影の必殺技「黒龍破」の確立)など
妖怪仲間が増えたことや、荒んだ目をしていた幽助が
いい顔をするようになった(螢子談)や、
前回優勝チームのオーナーであり、莫大な金を得た左京の
お金の使い道(魔界の穴を開けるという夢)などがわかり
物語の展開を示唆する内容だった点など盛りだくさん。

無事?大会を切り抜けた幽助たちだったが、新たな敵が
現われる。それはなんと超能力を有した人間であり、
幽助同様に霊界探偵をしていた仙水(人間)だった。
仙水は、人間に対して絶望しており、強力な力を持った
妖怪が生息する「魔界」と「人間界」の壁を開けて、
世の中を墓場だらけにしようと企む危険人物だった。
捉えどころのない仙水や、複雑な人物や心理戦を描いた
この「仙水編」は「暗黒武術会編」と同様に読み応え十分。

魔界に行き、より強い奴と戦う道を選んだ幽助は、
戦友である蔵馬、飛影と袂を分かち、修業に明け暮れる。
転機が訪れた幽助は、魔界の覇権をかけたケンカ
「魔界統一トーナメント」開催を呼びかけ、
魔界の猛者たちはこれを受諾。
極限を超えた戦いの火蓋が切って落とされた。

作者が急病のため、いきなり短編形式になる。
作者冨樫義博先生の絵が今年の天候並みに荒れに荒れ、
「鉛筆で書いただけの原稿が載る」という事態に。
どうも、冨樫先生は「ハンターハンター」にしても
格闘を書き始めるとスランプに陥るという傾向がある。
そういった諸事情で「魔界統一トーナメント」は
いきなり終わってしまった。すごく残念である。

人間界に帰ってきた幽助は、一足先に帰ってきていた
蔵馬と共に桑原に出会い近況を報告し合う。この後は、
今まで出てきたキャラクターたちのその後が描かれたり
幽助と螢子の恋愛や、飛影と躯(むくろ)の絆が描かれたり
推理シリーズなど秀逸なストーリーが展開される。
最終回は、霊界で起こった「宗教テロ」をテーマにした
物語の結末であり、登場キャラが墓参りで集まる。

この物語の優れている点は、善・悪をあえてぼかして
書いていることだと思う。度合で言えば、
教師岩本、垂金、戸愚呂兄、痴皇とかは相当ひどいが、
善人だとはっきり言えるのは、ぼたんとかかなぁ。
立場や見方によって善悪は変わるものであり、
人間・妖怪・幽霊・霊界住人などそれぞれの視点にもよるしなぁ。
妖怪=悪という簡単な構図にしなかった点もよかったと思う。

この物語の最強キャラは誰か?
魔界において「闘神」として恐れられていた頃の「雷禅」。
雷禅の喧嘩仲間の証言などから、その当時の強さは異常。
作中では、躯か黄泉、雷禅の喧嘩仲間煙鬼らのいづれかだが
躯は精神不安定期だと強さが増すのでおそらく最強。
将来的には幽助、飛影、蔵馬、そして意外な所で酎辺りは
成長の度合が著しいので、もしかしたら最強として魔界に
名を馳せることがあるかもしれない。強くなる環境にいる
という意味では、飛影がもっとも強くなる位置にいる。
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2008年02月10日

漫画『レベルE』冨樫義博

UMA(=未確認生物)を扱った冨樫義博渾身の短編集マンガ。
山形県に引っ越してきた、「筒井雪隆」(筒井康隆のもじり)は
全国中学野球の優勝チームの補欠。彼は、県下の高校に通う
ことになった直情径行型の野球少年であり、待望のひとり暮らしに
胸を躍らせていた。しかし、部屋のカギを開けた雪隆は部屋の中に
全然見に覚えのない男がいた。どうやら、カギを勝手に開けて
部屋に侵入したと思われる男は「自分は宇宙人だ」とのたまう。
半信半疑どころか、雪隆は男の話を全面的に信じていなかった。
そう、春先は変な奴が多い。なぜか、加速度的に増えるものだ。
しかし、男が差し出した妙な機械によって事態は最悪の展開に。
そして、男は実は宇宙規模の意味でかなり重要な人物であることが判明。
後に、宇宙有数の知能と悪魔的な性格の悪さを併せ持つ
厄介な人物であることも判明。

宇宙人たちは、すでに地球のあちらこちらに住んでいるという
奇想天外で、随所にウィットに富んだユーモアのセンスをちりばめた
名作マンガ。全3巻。

他に、不良中学生4人を主人公に「食」という本能を描いた物語、
RPGゲームの世界に巻き込まれてしまった5人の小学生の物語、
宇宙人との恋愛とそれによってもたらされる地球規模での危機を
描いた物語、ポルターガイストもの、人魚もの、壮大な政略結婚
テロリストものなどを絡めたストーリーが展開される。

全体的に暗い作品が多いものの、内容の濃さには目を瞠る。
ディティールも凝っていて、見応え十分。やや大人向けな作品。
反面、意外にまともな倫理観も存在する世界であり、ハートフルな
内容を含んでいたり。

ダウンタウン要素・RPG要素・鉄拳要素・Xファイル要素など
「アパタイト」要素……が含有量として含まれている。
また、ハンターハンターのゴンの原型になったと思われる主人公
(顔のみ)がいる。絵のタッチは本格的であり、かなり緻密に
書かれているのは、やはり月イチで描けたことが大きかった気が。

〜UMA(ユーマ)〜とは?

Unidentified Mysterious Animal
→アナイデンティファイド・ミステリアス・アニマルのこと

ネッシー・イエティ・火星人・リヴァイアサン・くだん……
といった例に代表されるような奇妙・未確認生物を指しています。
それらが、空想の産物なのか実際に存在するのかはそっちの棚にでも
置いておいて、楽しんだり、怖がったり、想像を膨らませるのが
いいかと思います。また、「UMA」検索すると、なかなか
おもしろいサイトが点在しています。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:08| Comment(1) | TrackBack(0) | 冨樫義博『幽白,ハンター』他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月28日

漫画『ハンターハンター』冨樫義博

試験に合格すると、数々の特権を得られる超難関のハンター試験。
命の恩人であるハンターカイトから、
父ジンが偉大なハンターであることを教えられた少年ゴンは、
ハンター試験に挑戦する。

天然で単純憎めないおひとよしゴン、
暗殺一家の期待のホープ闇のキルア、
復讐の為にハンターをめざすクラピカ、
報酬を要求しない医者を志すレオリオ、
不思議な魅力と謎に包まれたヒソカなど
人気キャラクターたちが大暴れ。

天才冨樫義博の卓抜なアイディアがいかんなく発揮される名作漫画。

〜24巻の内容〜

「自らの存在意義」に対して、疑問を持ち始めた王。
ゴン、キルアらは、警備の網をくぐり抜けて攻略の糸口を掴めるか?
また、休載しないといいなぁと心から思います。

〜25巻の内容〜 追記

キメラアントを殲滅せんと、集まる超人たち。
その圧倒的な技で、敵の牙城を崩した超人だったが、
おごそかな死が訪れる。

まだ地図で記されていない未開の土地がある…。
暗黒大陸には謎と危険がいっぱいだ。
絶望的な生存率、深刻なダメージを受けての帰還。
「休載しても気長に待とう」を合言葉に首を長くして待つ。
34巻〜 ☆☆☆☆☆
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 08:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 冨樫義博『幽白,ハンター』他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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