氷のようにクールな水柱冨岡義勇は、マタギ(猟師)を喰らうという人食い熊の伝令を受け、北の宿場を訪れた。言葉が足りなぎて竈門家を襲った悲劇の犯人と疑われ捕縛される義勇。かわいい顔で毒舌を吐く蟲柱胡蝶しのぶも合流し、誤解が解ける。人食い熊ではなく鬼の仕業だろうと目星をつける義勇。家族を失ったマタギの娘八重は何かを隠しているようだ。銃を持参し、山に向かう。鬼と化してしまった父に銃を向ける八重だったが、鬼は簡単に死なない。心を揺さぶられる八重のピンチに義勇としのぶが現れて…。
竈門兄妹との出会いによって心境の変化が生まれた義勇の別の顔とバトルシーン、冴え渡るしのぶさんの毒舌がおもしろい。
【煉獄杏寿郎外伝】
最古参の柱でありながら、妻を失った傷が癒えず酒に逃げる父に代わり炎柱になると宣言する煉獄杏寿郎。柱の一人である不死川からちょっかいを出されるが、熱い漢は全くひるまない。彼と一緒に修行に励む甘露寺蜜璃と共に復讐の鬼と化した十二鬼月の佩狼と対決。戦う覚悟と意義、悲しい過去を乗り越え、生きる意味を問う。杏寿郎の残した強い想いを継ぐ者は蜜璃だけではなかった。仲間、そして子孫に託す未来は本編にも通じる作品。
おまけ4コマも収録した100万部突破、大型重版の『鬼滅の刃』スピンオフ短編集。