2016年02月27日

漫画『こわい本 異形』楳図かずお

【首】
美しいが気の強い妻シホ子と会社の政策上婿となった
私だったが、彼女への愛を拒絶され剰え浮気までされる。
抑圧された負の感情により衝動的に彼女を車で轢いた。
傲慢なあの女の首をひき思わず笑いが込み上げた。
しかし、どこを探しても首から上の顔が見当たらなかった。
死体を処理し、地味だが気立てのよい直子と結婚した私。
しあわせをつかんだ私だったがシホ子の影に怯え出す。

【独眼鬼】
石垣城の城主の息子二人は父により厳しくも過酷な教育を
受けて育つ。そのことから鷹之助、弟虎之助は闘争心に燃え
ある日鷹之助の仕掛けた勝負によって虎之助は視力を失う。
兄の打った弓により弟は片方の視力を失い、しかも
その傷を負ったのは弟が矢から逃げようとしたからという
汚名を着せられてしまう。その後、家来の進言により兄が
わざと自分の命を奪わんと矢を射たという話を聞く。
虎之助は人が変わったように他者に対して思いやりを
みせるようになり、兄を引き立てるようになった。

【怪獣ギョー】
虚弱体質の靖男はその貧弱な体からいじめに遭い
怪獣というあだ名をつけられ泣きながら暮らしていた。
海で出会った不気味な魚にギョーと名付けた靖男
はじめてともだちを得たことで明るくなっていった。
ギョーにエサをこっそり与える靖男だったが
大人たちにこの怪獣ギョーが見つかってしまう。

P2016_0214_113358.JPG


【悪魔の手を持つ男】
いくら食べてもそれが血にならないという難病に
かかった兄は死を待つだけだった。しかし弟は
ある日、兄の手が不気味に腫れていることに気付く。
病院内で怪死が相次ぎ、弟は兄のことを疑う。

【笑い仮面(異形2巻に続く)】
戦時下。不思議なことに九州日裏村を中心に
アリのような人間「アリ人間」が次々と産まれだす。
不都合なことは闇に葬られる。帝国軍人たちにより
戒厳令が敷かれ、世間に知られることはなかった。
そんな折、天文学者により太陽黒点の異常発達により
人類が滅亡する未来が予想される。来たる22年後の
未曽有の危機を乗り切るためにアリ人間が生まれた?
博士の主張するこの説は軍部に知られ、秘密厳守を
求められるが博士はこのことを頑なに否定した。
拷問をしても意見を曲げない博士は「笑い仮面」を
つけられ、獄門島に収監された。
そこで思わぬ出会いがあり、そして歳月が流れた。

少年五郎はマリによって「笑い仮面」が住むという
屋敷を教えられる。好奇心旺盛な自称探偵五郎は
中を見てやろうとするが、そこに巨大なアリが現れ…。

朝日ソノラマ 楳図かずお恐怖文庫異形1・2巻
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月13日

漫画『神の左手悪魔の右手』楳図かずお

最高に怖い漫画の候補。
「漂流教室」もすごかったけど、この作品はサブタイトルが示す透り
「ホラー」そのものであり、全編通してホラー漫画。
心臓の弱い方は読まない方がいい。

なにしろ、少女の目からハサミが突き出すシーンからはじまる。
『グロい。グロすぎる』まだ心の準備が……。
その後の展開も、グロテスクで残酷な内容のオンパレード。
臓器とかが……。
娘に話す怖すぎる黒い絵本のためにその父親が…。
P2016_0213_074101.JPG

小学生が先生を殺して正体を見ようとし…。
常軌を逸した明らかに病んでいる登場人物と悪夢の連続。
この世に地獄を引き起こす「呪われたハサミ」、
不気味な「女王蜘蛛」と人心を惑わす「影亡者」
(亡霊)……と次々と恐怖のメタファー(象徴)が現れ
少年「想」や周囲の人々を恐怖のどん底に叩き落す。
主人公ではないが、夢なら早く覚めてほしい。
しかし寝ても覚めても恐怖からは逃げられない。

ただの残酷物語に終わらないのは、楳図先生のすごい所だが
覚悟を決めて読んでいただきたい。
幼少期に出会っていたらトラウマになっていたかもしれない。
それにしても主人公「想」がヤンデレにならずに
(後半及び最終的になっていたかもしれないが)本当に良かった。
そんな究極ホラー。小学館文庫全4巻。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年08月22日

漫画『こわい本 蜘蛛』楳図かずお

【紅グモ】

クモやしきと呼ばれる家に新しい母がやってきた。
クモマニアの父は世界でも珍しい紅グモを持つ。
紅グモは体内に入りこむという。
母が不気味に笑う。これは何かたくらんでいる。

どんどん本性を見せる新しい母によって
ついにこども(姉)のたか子が毒牙にかかり死亡。
母は財産めあてで彼女を殺したのだ。
ダイイングメッセージ「あかあ」まで書くも
想いは届かず。妹美也は涙にくれるのだった。

墓場に埋められたたか子であったが蘇生した。
命からがら地上に出た彼女であったが恐怖により
白髪となり、すっかりおばあさんとなった。
彼女はなんとかクモやしきで働き口を得る。
自分は実は姉だと告げるたか子であったが
妹美也は信じられず、恐怖の対象でしかない。
そして次々と怪奇体験をあじわうはめに…。

P2015_0730_173904.JPG
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 05:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月22日

漫画『顔』楳図かずお

【おそれ】

類稀なる美しい姉桃子を持つ妹の藍子は幼少期から
姉と比較され、強い劣等感を抱かされてきた。
また同時に、そんな自分のことを姉から気遣われ、
余計にみじめな気持になった。
そして、姉がその容姿を鏡に映し見とれているという
姿を目撃し、こわいものを見た気がしながらすごし、
自然と姉と距離を置くようになった。

高校三年生になった藍子は、姉の連れてきた恋人高也と
出会い、自分が姉と容姿を見比べられていないかと思い、
強い羞恥心を感じた。
その後、ある大きな転機が訪れた。
姉が自宅の階段で足を滑らせて転落し、
顔に大きな損傷を負ったのだった。
姉はそのことから家に引き籠るようになり、高也とも
会おうとしなくなってしまう。
また同時に、藍子に対して執拗ないじめを繰り返す。
優しかった姉は、まるで人が変わったようになってしまった。
姉のことで気をとられていた藍子は、
ボーイフレンドの宮田に小学生からの友人である花野が急接近し、
親しくしている姿を目の当たりにする。
その間も、姉に会いたがる高也と、
美しい姿を保ったままの妹に嫉妬する姉から
呪詛の言葉を投げつけられながら苦汁の日々を送る藍子。

ある日、姉は自らの顔の醜い部分を切り取ろうとしていた。
「他人の顔の皮膚を移植すれば治るかもしれない」
と姉をとめようとした妹に姉がなげかけたのは
花野を誰にも知られぬように連れてこいという言葉だった。
そして、恐怖の扉は開けられたのだった。
いや、それはずっと以前からはじまっていたのかもしれない…

P2014_0315_184910.JPG


【偶然を呼ぶ手紙】

洋子は遅刻をしたことで、女教師からいやがらせを受け
その日は失敗続きで強い憎しみを抱いていた。
その憎しみを手紙にしたため、でたらめの住所に
適当な名前を添えて、手紙を出した。
こういう迷惑な行為はいけないよね…。

P2014_0315_184837.JPG


憂さ晴らしをした洋子は溜飲を下げ満足げだが、
自宅に届いた夕刊に自分が書いた同姓同名の女性が
家出をしたということを知る。
相手を罵倒した内容は、ことごとく彼女を傷つけ、
自殺をほのめかすものであった。
そしてなんの偶然か彼女の境遇を言い当てたものであり、
彼女を心配する母と結婚相手は
テレビで彼女の安否を心配していた。
良心の呵責に苦しみのたうちまわる洋子と
事件の被害者たちを翻弄する不思議な偶然の結末とは?

☆☆☆☆+   
楳図かずお恐怖文庫・3 こわい本<顔>
 
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月13日

漫画『怨念』楳図かずお

『谷間のユリ』

めだたない地味な女子社員の主人公は
何も望まずひっそりと生きてきた。
周囲は彼女を気にもとめずにいたが、
彼女にはある秘密があった。
向かいのビルで働くあるひとりの男性。
その男に熱心な視線を送り、ただそれだけで
しあわせだったのだ。
しかし、その男の前に誰が見ても美人とわかる
女性が現れ、つきあいはじめたことで
主人公のしあわせは無残に砕け散ってしまう。
そして、主人公はある決意をし、
それを実行に移すのだった。

『ねむり少女』

松本あぐりは、母の話を連想するとき
強烈な睡魔に襲われ、眠りにおちてしまう。
そして、彼女は夢の中で人形になり
まぶたの母に会えるのである。
彼女が小さいときに亡くなったという母に。
でも人形であるあぐりは自分(人形)に
話しかける母に何も言えず何もできない。
この話を聞いた先生たちはあぐりを心配し
原因を探ること。


『木の肌花よめ』

黒部の姫あや姫は花のように美しいと評され
年頃になったこともあり、求婚の申し込みが
あとを絶ちませんでした。
特に家柄のよい矢田は熱烈にあやとの結婚を
望んでいたため、あやはその申し出を受けました。
しかし、彼女の身体に異変が。
手にまるで木の肌のようなできものが浮かび
そのことから婚姻の約束はなくなってしまいます。

P2013_1013_070418.JPG


噂が広まってしまったのか求婚の誘いは
急に途絶えてしまい黒部家は悲嘆に暮れました。
それでも、あやを嫁にほしいという侍が現れ
彼女の腕を見てもその想いは変わらず
婚姻の約束がかわされました。
しかし、その男の命を奪うかのように
次々と怪異が起こったのです。

『恐怖人間』

人間が人間をつくり生命を生み出す。
「フランケンシュタインの怪物」を連想させる
この命題に心血を注いだ天才がいた。
死人をふたたび蘇らせるという試みは
失敗に終わったかのように思われたが、
「生命」を手に入れた怪物は人々の前に現れ…。

楳図かずおこわい本 怨念 (楳図かずお恐怖文庫 9) [文庫] / 楳図 かずお (著); 朝日新聞出版 (刊)
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年08月04日

漫画『うろこの顔』楳図かずお

楳図かずおの下に届けられた一通の手紙。
妹の楳図魔子によって開けられたその中身は
気味の悪いうろこと写真入りの長い手紙だった。
差出人である沼田陽子は母の再婚によって
久留美と姉妹になった。
二人は仲良くなり、しあわせにすごしていたが
ある日のこと姉の久留美が原因不明の病にかかり
手と足が動かなくなってしまう。
姉面倒を見ることにした陽子は
姉の奇妙なふるまいを目撃してしまう。
へびのようにはいずりまわったり、
口でナイフをくわえ陽子の写真につきさしている。
不安を抱える陽子だったが、気のせいだと
姉を信じることにした。
「外を見たい」という姉の願いを聞き
おんぶして姉を連れ出した妹だったが
その首に姉の腕がからみつく…。

両親に恐怖を訴える陽子だったが、
信じてもらえない。
陽子は姉の身体をかいた際にとれた
不気味なうろこを同封し、
恐怖漫画で有名な楳図先生に送り届けた。
自分の話を漫画にしてほしいよくある手紙と
相手にしない楳図先生だったが
魔子は興味を抱き、手紙の主である山梨の
陽子のもとを訪ねることにした。
あちらこちらで、蛇の影が見え隠れする…。

P2013_0804_144115.JPG


楳図かずお恐怖文庫・6 ☆☆☆☆
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年02月07日

漫画『洗礼』楳図かずお(うめずかずお)

「脳を移し変えることで別人になる」

子役時代から天才としてもてはやされ、
自意識過剰なある一人の女優がいた。
しかし、ある日自分の顔に広がる醜いあざを見つけた。
そのあざは、あたかも女優の醜い心を映すかのようだった。
女優はある計画を立てて、
芸能界から完全に引退し、正体をくらます。

そして歳月は流れ、女優は一人娘さくらを過剰なまでに
大切に育てていた。美しいさくらの顔を傷つける者は、
決してこどもだろうと容赦せずに怒り狂う母。
母子家庭で育ったさくらだったが、母の異常とも取れる
「愛情」に注がれ、母を慕っていたのだが、
母の奇妙な行動を目撃し、不信を抱くようになる。
そして母の恐ろしい企みを知り、数奇な運命を辿ることに。

P2013_0207_064313.JPG


「あやしげな医者」を連れ込んだ母は、
「自分の脳をさくらの脳に移し変えることで、
美しい顔を再び手に入れようとしていた」のだ。
さくらが小学校の4年生(10歳)になり、自分の脳を
さくらの頭の中に収納できる大きさになったと判断した母は……。

「生まれ変わった」さくらは、別人のようだと親友から
不審がられながらも、憧れを抱いていた担任の谷川先生に接近。
遂には谷川先生宅にあがりこみ、谷川夫人に度を越えた
「大人顔負け」な陰険で非道な行為を繰り返す。
また、「さくら」に対して不審を抱く人物に対しては、
類稀な演技力とその悪魔的頭脳を駆使し、うまくごまかしたり
時には排除を謀る。「ほほほ」「らんらんらん」と言う
わざとらしいセリフに集約される、その不気味さ・したたかさは
作品を通してほぼ首尾一貫しており、こどもらしい姿が
逆に一層恐ろしさを惹き立てる。
そう「見た目はこども、頭脳は大人」(イヤな)なのである。

読了後、若干の矛盾点を感じたが、
優れたストーリーや展開の早さ、
人間の持つ「裏の顔」的要素を見事に描いた傑作である。
人間の持つ可能性を描いた天才漫画家の一流ホラー漫画。

文庫版全4巻。

母親とは娘にとって何か?
娘とは母親にとって何か?
そして…… 母親は娘に何を与えたか?(作品より抜粋)
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:47| Comment(1) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年01月27日

漫画『わたしは真悟 My Name is Shingo』楳図かずお(うめずかずお)

アームロボット「モンロー」を通じてめぐり会った
小学生の近藤さとると外交官の娘山本まりんは自然と魅かれ合い
モンローに知識を与えるという遊びに興じるようになる。
しかし、そのしあわせは長くは続かなかったのです。
かけがえのない存在として強く心を結びつける二人だったが
まりんは両親と共にイギリスに行くことが決まってしまう。
このままでは離れ離れになってしまうと嘆く二人は
結婚を約束し、親元から離れ駆け落ちをすることに。
迫りくる親たちの追っ手をかいくぐり、二人はモンローのもとへ。
結婚をするには子供を作ればいいのではないか。
という結論に達した二人であったが子供の作り方が
わからないのでモンローに尋ねてみた。
「333ノテッペンカラトビウツレ」
というのがモンローの出した答えだった。

二人は東京タワーに向かって駆け出した。
そして二人のこの行動がモンローを進化させ、
超生命体「真悟」を作り出すという奇跡を起こすことに。
子供二人だからできたピュアな恋愛と
超生命体真悟(モンロー)が疑問から進化していく過程。
その激動の日々を描いた
ハラハラドキドキのファンタジー漫画である。
そして暗躍する謎の集団や悪役ロビンなど
(人間が根底に持つ)悪意を鋭く描いている。

〜あらすじ〜

小学校六年生のさとるは最近色気づいてきた旧友の中で
未だに大人になることもなくいたずらや大さわぎすることを
いきがいに毎日を楽しく過ごしていた。
いや、本人に自覚がないだけで浮いた存在になりつつあった。
そんなさとるは、父の会社豊工業でロボットが導入される
という耳よりの情報を入手し、二足歩行ロボットを想像し
期待に胸を膨らませる。だが社会科見学によって出会った
ロボットモンローは、アーム型のロボットであり
彼の抱いた理想像とはほど遠いものであった。
がっかりしたさとるだったが、他の小学校も見学に来ており
そこですれ違った少女に心を奪われる。
なんとか名前を聞き出したさとるは、
少女まりんのことを考え、上の空になることも。

なんとか会えないものかと会社に行くと少女もさとるに
会いたがっており、運命の再開を果たす。
二人は豊工業に忍びこみ、モンローにプログラムを組み
どんどん知識を与えていく。
時間が許す限り二人は遊び続け、
モンローはどんどん賢くなっていった。

しかし、マリンが外交官の両親とイギリスに行くことに。
小学生が恋愛をするなんてと難色を示す両親たちから
逃れようと二人が向かった先はモンローの元だった。
二人が結婚をし、こどもをつくるにはどうしたらいいか
という質問に対しモンローの出した答えは?
二人は導かれるように東京タワーにやってきた。
そして頂上目指して進みだす。

P2013_0126_053424.JPG


本懐を遂げられずに離れ離れになってしまった二人。
真悟は父が会社をクビになったことで新潟に。
マリンはイギリスに。
そこにはマリンに一目惚れした汚らわしい悪役ロビンがおり
悪だくみをしていやがった。あぁ虫唾が走る。
一方その頃、モンローは意識(自我)を持ちはじめた。
父さとる、母まりん、その二人から生まれたのが真悟。
わたしは真悟(真鈴・悟から一文字ずつ採り)の誕生である。
真悟は超生命体として、さとるが、そしてまりんが
伝えられなかった想いを届けようと進化を果たし、
虫や動物、人間などの力を借りながら二人のために動き出す。
(基本的にはアームの姿。プログラムによって彼が自らを
映し出した姿は赤ん坊ないしは宇宙人のような姿であった)

P2013_0126_101647.JPG


いつしか「神」(地球そのもの)のような存在になった真悟は
人の持つ悪意によって妨害を受けながらも歩みを止めない。
そして、日本で、イギリスで進行していた不気味な動きにより
さとるとまりんは激動の日々を過ごすことに。

全編通してすごいけど特に最終回が切なくてすばらしい。
あと楳図作品の中でも絵の描きこみ方が半端ない。
コンピュータのドット絵風の描き方とかすごいの一言に尽きる。

小学館文庫 全7巻 ☆☆☆☆★
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 08:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月10日

漫画『こわい本 影』楳図かずお

【鏡】

おやしきのお嬢様花野絵美の家には大きな鏡があった。
年頃になった絵美は恋をし姿を映すようになった。
元タレントの母を持つ絵美の美しさは際立ち、
人々の羨望を集めるほどだった。
高校三年生になった絵美は、仲の良かった貢と
ケンカ別れしてしまう。その頃からだった。
何か自分に向けられる突き刺すような不気味な
視線を感じるようになったのは。
絵美は導かれるようにその視線を探して回る。
彼女が感じるままに歩いた先にはあの鏡があった。
そして現れた自分とそっくりな姿をした鏡の中の
もう一人の自分…。



「かげ」と名付けたもう一人の自分は人格を有し、
ついには絵美の住む世界にも現れ、
我が物顔で自らが本物の絵美であると主張。
次々と絵美の大切なものを奪い取っていく。
いつしか絵美は自信を失い、
精神的に追い詰められていく。

【復讐鬼人】

城主宇田文武の世継ぎの若君光忠による
息子正吾への非道な振る舞いに業を煮やした
剣の達人近藤無双は若君を衝動的に突き飛ばし、
光忠を盲目にしてしまう。
文武はこの恨みから近藤親子を苦しめこうと企て
非常な仕打ちをはじめる。
無双の両腕を切り捨てた文武は、
無双に苦役を負わせ、罪人として彼を扱う。
光忠がケガをしたら、同じ痛みを正吾に味あわせる。
たとえそれが光忠の過失であっても、例外ではなく
正吾も同じ痛みを与えるという罰を押しつけた。
そんな折、光忠が敵によって命を落としたという
情報が入る。文武は、正吾を殺し、その首を
牢屋にいる無双の前に投げ出したのだった。
怒りに打ち震える無双は、光忠の戦死は誤りで
あったことを知り、この理不尽すぎる仕打ちに
復讐心を燃やすのだった。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月08日

漫画『IARA 内なる仮面』楳図かずお

【一つの石】

のり坊とおじさんは年齢を超えた交流があった。
二人は、それぞれ自分たち以外に心を許せる者が
いない【ひとりぼっち】だった。
両親を亡くしているのり坊は、家では厄介者。
おじさんはケンカの絶えない奥さんがいるが
家を出てしまっていた。
よく似た境遇の二人は自然と仲良くなり
のり坊は同年代のこどもと遊ばずおじさんの家に
自然と足が運ぶようになった。
そんな折、おじさんの奥さんが家に帰ってきた。

おじさんと奥さんのケンカは絶えず
のり坊が仲裁をはかる日々。
でものり坊はある日二人が仲睦まじくしている
姿を見てしまう。
その後、悲劇が訪れる。
のり坊はいつしか大人になり、
少年だった自分の中の心の葛藤と秘密を告白する。

【指輪】

いまわの際に夫が言い残した遺言と指輪を渡されたエミ。
決して他の男を好きにならないでくれ
という夫の言葉。彼は科学の研究者だった。
しかしきれいなエミには自然と男が近づいてくる。
指輪をはずすことに決めたエミだが…。

【ロウソク】

妻と娘を殺したという無実の罪で
牢屋に入れられてしまった男。
死刑が確定。いよいよ三時間で執行がなされる。
そのとき。
彼は牢屋にロウソクにあることに気づく。
さっきまでこんな物はなかったはず。
男はロウソクに書かれている不思議な言葉を読み
ロウソクに火をつけなさい
という言葉に従った。
気づくと彼はよく知る街でよく知る人と会っていた。

風前の灯という状況で
男が見たものは幻だったのか?
それとも神佑天助だったのか?
ラベル:楳図かずお
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月10日

漫画『イアラ IARA』楳図かずお

奈良時代。
美しく働き者だが奴婢(ドレイ)のさなめ。
そして、よそ者である青年土麻呂は恋をした。
具体的な話があったわけではない。
ただお互いはお互いを強く意識していた。
愛の芽生え…。
しかし、大仏建立の大事業により
二人の仲は引き裂かれてしまう。
大仏事業に土麻呂は十年もの課役を国から
言いつけられてしまう。
叶わぬ願い…さなめは激情に駆られ土麻呂を追う。
さなめは大仏建立の計画・立案の公麻呂に胸中を
告白するが、仇となり土麻呂は牢屋に幽閉される。
そして、歳月は流れ大仏建立の日。
さなめは人柱(橋や建築物などを構築される際に
神などへの供物として人を捧げる。人身御供)に
任命されてしまう。
さなめは死の間際に大きな声で「イアラー」と叫んだ。



魅かれあいながらも結ばれなかった二つの魂は
時代を超えて求め合う。
いわゆる【生まれ変わり】をテーマにした
この作品は、蒙古襲来などの歴史的事件や、
豊臣秀吉と千利休、松尾芭蕉などの歴史的人物と
主人公たちを関わらせながら、
運命、宿命に翻弄されてしまう男女の姿を描く。
少しずつ現代に近づいていき(昭和)、
最終的には未来の世界、人間の終焉を描く。
愛は凶器足りうるというオビが語るように
斬新で難解な世界が展開される。

小学館文庫 ☆☆☆☆
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月08日

漫画『ドアのむこう』楳図かずお

日常と非日常。その微妙なパワーバランスを
描かせたらやはり楳図先生はすごい。
男と女の情念や狂気、嫉妬や愛情が入り混じった
この短編集では、一度道を間違えると一気に
日常の歯車からはみ出し非日常へと突き進む。
今回は短編集の中から数点をご紹介。

【傷】

あるありふれた田舎町でまじめにまともに成長し
同級生の森田愛子に恋をした正男。
2歳年上の下衆野郎良太郎は愛子を手籠にしようと
した所を正男に助けられた。
その際に胸に大きな一生残る傷を負わされた。
愛子は親の借金の関係で土地を離れられない。
正男は愛子を連れ出そうと約束するのだが
落石事故が起こり愛子の目の前で下敷きに……。

不思議なことに、
事故現場から正男は見つからなかった。
ある病院。
出自が原因で裏街道を歩いていたヤクザな男が
女性関係が問題で大ケガを負っていた。
男は不思議な夢を見ていた。
自分が正男というまじめでまともな男として生まれ
育ち、恋をし、落石事故に遭うというものだった。

あまりにも夢の印象が強かったので男は
まともな生き方をし、愛子を迎えに行くことを決意。
夢で見た少ない情報だけが頼りだ。

【ほくろ】

ぱっとしない冴えない男がいた。
妻や子供からもバカにされ、いてもいなくても
人々に大きな影響を与えない存在。
彼には大きなほくろがあった。
ある日彼は殺人現場に遭遇。
犯人に自分の顔が見られてしまい恐れ戦く男。
気の弱い男は警察にも行かず震える。
そして彼をつけ狙う男(犯人)の影におびえる。
男は顔を変えられないものかと考え、
ほくろに神経を集中させると別人のようなハンサム
な顔に変えられることに気付く。

ついに自分の家までつきとめられてしまったので
彼は出奔し、全く別の人間として生きていく。
ハンサムになり自信をつけた男は
今まで謳歌できなかった喜びを知るのだが…

ドアのむこう (小学館文庫―イアラ短編シリーズ)

ドアのむこう (小学館文庫―イアラ短編シリーズ)

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 文庫



posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月08日

漫画『おろち』楳図かずお

超能力少女おろちが、
数奇な人生を送る人々を見守り、
隠された人の業を紐解いていく極上物語。
猟奇的な人間たちのグロテスクな感情や描写、
人体の再生などホラーテイスト満載の物語、
美しい姉妹に隠された因縁から復讐劇。
心温まる親子の絆が生まれる物語と
ウィットに富んだ内容は流石の一言。



神出鬼没の美少女おろち。
100年に一度深い眠りにつくことで
年をとらずに生き続けるヒロインおろちは、
すさまじい再生能力を持ちケガなどに強い。
看護婦として登場することもあり、
ある程度の医療知識を有するようだ。
人の記憶を探ったり、
物や人を動かせる不思議な力を持つ超人。
好奇心旺盛で、人の生活や人生をのぞき見る
ことが大好きな彼女は、興味を抱いた対象者を
長期間近くで見続ける(ときに手助けもする)。
おろちがメインの回とおろちが見守る人物が
主人公の回もある。

見守る人物は必ずしも善意の人間ではなく
悪意満々の者もおり、
またそのことが物語に深みを与えている。

嘘ばかりつき、性質の悪いいたずらの多い悪童
「ウソツキ」は殺人現場を目撃してしまう。
だが日頃の行いによって誰も信じてくれない。
犯人はおとなりさんだ。
ウソツキは恐怖体験をすることに。(『カギ』より)

龍神家の姉妹は誰もがため息をつくほどの美人。
しかし恐ろしい業が龍神家にはあった。
18歳から人と思えぬほど醜くなってしまう。
これは単なる言い伝えではなく、現に母も…。
エミ・ルミの姉妹はすぐ近くまで迫った
悪夢へのカウントダウンに脅えていた。
しかし母の遺言によって…
恐ろしい女の執念が蠢き出す。(「姉妹」より)



三歳だった佑一は、父さんを自動車で轢いた犯人は
「おはようのおにいたん」(体操のお兄さん)
だと主張。彼は熱に浮かされたように主張をし、
裁判でも証言をするが、結局証拠能力がない
ということで無罪に。



しかし佑一は諦めきれなかった。
成長した佑一は犯人を追い詰める計画を練る。
(「ステージ」より)


【父を亡くし不遇な少年時代を送り
復讐という暗い情熱に燃える佑一】

不幸な境遇と不幸な家庭環境。
ろくなことがない千恵だったが、
まともな男性と結婚。
ようやく幸せを掴んだかに思えたのだが、
結婚相手が崖から転落。命を落とす。
失意の千恵を見兼ねた看護婦のおろちは
とっさにご主人を生きかえらすことができます
と口走ってしまう。
それは失敗すれば自分が命を落とす危険のある
賭けだった。(「骨」より)

立派すぎる父を持つ正。
父を誇りに思い、自然と善行を積む正の前に
現れた不気味な男。
右手がなく身体が不自由そうなその男は
父に渡してほしいと風呂敷を正に預けた。
不審を抱いた正が見たものは、がいこつだった。
不気味な男によって妹幸子も被害を遭い、
父の戦争体験を知ることになる正。
父は本当に立派な人なのか?
(「戦闘」より)などを収録。

秋田文庫版 小学館ビッグコミックスペシャル版
全4巻 ☆☆☆☆★でイチオシ!
おろち 1 (ビッグコミックススペシャル 楳図パーフェクション! 4)

おろち 1 (ビッグコミックススペシャル 楳図パーフェクション! 4)

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2006/01
  • メディア: コミック


posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月13日

マンガ『蝶の墓 楳図かずおこわい本 2 虫』

真夜中に墓に出かけるよりも蝶が怖いと脅える
めぐみが主人公のホラーマンガ。

屋敷から転落し命を落としためぐみの母。
母は、めぐみをかばい亡くなってしまった。
何不自由ない暮らしをしながらも、
その想いはめぐみにトラウマとして残った。
めぐみは、なぜか蝶が怖くてたまらないのだ。
蝶を見ると脅えてしまい、足がすくむ。
実はめぐみの母も、亡くなる前に蝶が怖いと
父やばあやに訴えていたのだ。

成長し、美しかった母に似てきたと評判のめぐみ。
母の墓参りに行くことになるが、
なぜか母の眠る地では蝶が大量発生。
蝶をどうしても見たくないめぐみは、
こっそり夜中に屋敷を抜け出しお墓参りに出かける。
しかし、母の墓にはひびが入っており
恐ろしい体験をするはめに……。

気絶後目覚めためぐみだったが、
それ以降、誰にも見えない蝶が見えるように…。

そして蝶が現れると、なぜか大きな事件に発展
してしまうのだ。めぐみは不吉な存在として、
人々に敬遠されるようになってしまう。

めぐみに寄り添うように現れる蝶は、
トラウマによるものなのか?
それとも母の亡霊なのか?

直接的な恐怖と間接的な恐怖を描き切る鬼才の傑作ホラー。

蝶の墓 (シリーズこわい本)

蝶の墓 (シリーズこわい本)

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ
  • 発売日: 1990/05
  • メディア: 新書



posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:13| Comment(1) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月16日

漫画『愛の奇蹟』楳図かずお

【ねじれた空間】

いわれのない夫からの暴力に脅える妻。
あたかも妻が不貞を働いていると思わせるように
部屋にネクタイなどをしこむ夫。歪んでいる。
その行為は夫自らのやましい行為と心を映す。
いやがらせはエスカレートし、
「S・H」という架空の相手を作り出し、
夫の企てにより花が届けられる。

【愛の奇蹟】

奇蹟はそれを信じる者にのみおきる…
仲睦まじい若夫婦がいた。
ある日、夫は山に出かけ妻加枝に崖に咲く花を
とって帰ろうとした。その時誤って足を滑らせ
しかもその身体は雪によって埋もれてしまった。
「帰らなければ…」という想いを残しながら。

帰らぬ夫を心配する加枝。
いつまで経っても夫は帰らなかった。
きっと帰ってくる。
美しい加枝には多くの縁談が舞い込むが
頑なに夫の帰りを信じる加枝。
いつしか、白髪が混じる年になっていた。
そして、奇蹟が起こるのだった。

【雪の人】

雪の日に出会った不思議な女について
父は息子に語りかける。
彼女は雪女だったのか?
そして、その後息子が連れてきた、
かつて出会った不思議な女と瓜二つの女は?

【烈願鬼】

家臣の裏切りによって城主の地位を奪われた男の
前に現れた忍者のような格好をした「烈願鬼」。
烈しい(はげしい)ほどの願いや渇望を持つ者の
前に現れる得体のしれない存在だ。
なくしてしまった城主の地位や美しい妻高子を
奪い返そうと躍起になる元城主。

不憫で貧しく不遇の現実の中で
自分が姫になり何不自由ないすばらしい生活を夢見
妄想にふけるツチ。
絶望感に打ちひしがれる現実に直面したツチの
前に現れたのは烈願鬼だった。

物心つく前から牢屋に入れられていた男の前にも現れ
出してやろうと囁く。しかし条件付きで。

それは人々に希望を与える救いの主なのか?
それとも絶望を更に増加させる悪魔なのか?
心の中に潜む欲望が生みだした幻想なのか?

【洞】

法螺(ホラ)と洞をかけたと思われる良作。
不貞を働いていると推測される男とその妻。
愛を試されるという洞にやってきた夫婦。
洞に入り、途中で引き返そうとすると二度と
戻ってこられないという。
だがそのまま歩き続けると戻ってこれるという。
お互いの言うことをホラとして信じようとしない
夫婦には、こんな洞窟もお似合いだ。

【きずな】

消えることのない愛を誓った私とミチは
ある日事故に遭ってしまう。
奇跡的に私は無傷だったが、
ミチは植物状態になってしまった。
仕事をしながら、ミチの看病を続ける私。
愛は消えないのか?
をテーマに語られる美しい物語。

【smile】

遥かなるこの星の昔々の出来事。
UFOに乗ってやってきた男女。
まだ生き物がいない昔のことだった。
男が帰ってくると女は自然にほほえみ
彼の帰宅を喜んだ。
この星に生き物が生まれ、遂には人類が生まれた。
あるとき事故に遭い男は動かなくなってしまった。
女は生き続け、いつしか人類は
ロボットを作り出すことに成功した。
そして女に疑問を抱き始めた。
女は人類によって男がめざめ復活するのを期待した。
人類は、眠り続ける男を調べたが、
何者であるのかわからず困惑した。

愛の奇蹟 (小学館文庫―イアラ短編シリーズ)

愛の奇蹟 (小学館文庫―イアラ短編シリーズ)

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2002/07
  • メディア: 文庫



ラベル:楳図かずお
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:31| Comment(1) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月24日

漫画『神罰 楳図かずおこわい本 7』

【残酷の一夜】

願いが通じ、ついに子供が産まれた夫婦。
しかし、歓喜の渦に湧く二人の前に現れた
不気味な男によって不吉な影が。
自らを科学者・死神と名乗るその男は
未来を見ることができるという不思議な箱を
持ってきた。ヒトラーやアル・カポネなどの
極悪人を引き合いに出し、ここにいる赤ちゃんが
世界を破滅に導くので、
今すぐ殺すべきだと進言してくる。
男を追い出し、赤ん坊を育てる夫婦だったが…

【死者の行進】

第二次世界大戦。
ニューギニアに近い孤島によって続けられる
死の行進(デスマーチ)。
死と隣り合わせの行軍の中で、
若い山川二等兵は隊を率いる大海大尉によって
無理難題を押し付けられていた。
何かを考えているかのような大海大尉、
そして山川二等兵らの中、本部にたどり着ける
者はいるのか?

【地球最後の日】

巨大な彗星が地球に大接近。
地球が滅亡することが絶対避けられない事実の中で
人々は自殺したり、野性化してしまう。
何とか生き残ることに成功した少年と久美は、
生きられるところまでがんばろうと
迫りくる野生化した人間や迫りくるフィナーレへの
恐怖と闘いながら命を全うしようとする。

【人喰い不動】

応仁の乱の後期(1477年)頃の京都。
戦乱によって死人の山が築かれ、疲弊した農民たちは
大飢饉によって苦しめられていた。

またこの地の権力者である阿久津軍兵衛は、
農民たちの領土を奪い取ることが目的で
過酷な税(課徴米)を言いつける残虐非道な鬼。

農民たちのリーダーである鬼丸は、
農民たちの気をおさめながら反撃の機会を狙う。

悪事を繰り返した軍兵衛らに、
不動明王の怒りが降り注ぐ。

【内面】

烏山城主、烏山水之介は面を集めることが
いきがいの思慮の浅いバカ殿。
面作りの達人である夜叉面を切り殺されたことで
孫重太郎は、いつも笑顔を浮かべた鉄仮面となる。

成長した重太郎は、満を持して恨みを込めた仮面を
作り出す。それは自らの顔を切り離して作った
祖父の恨みを晴らすための強い想いを秘めた面。

楳図かずおこわい本 (神罰) (楳図かずお恐怖文庫 (7))

楳図かずおこわい本 (神罰) (楳図かずお恐怖文庫 (7))

  • 作者: 楳図 かずお
  • 出版社/メーカー: 朝日ソノラマ
  • 発売日: 1996/09
  • メディア: 文庫



posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月24日

漫画『赤んぼう少女』楳図かずお

「タマミ」は、神出鬼没の悪魔の子。
お屋敷の屋根裏部屋に幽閉されていた。

そのお屋敷にやってきたのは、手違いで
両親と生き別れとなり不遇の少女時代を
すごした美少女葉子。やっと訪れた幸福を
かみしめようとお屋敷に溶け込もうとするのだが
どこからか自分を見つめる視線を感じる。
なぜか葉子のことを「タマミ」と呼ぶ
少し様子のおかしい感じの母と何かを隠している父。
そして何かを知っているようなばあや。



そして、赤んぼう少女タマミの登場である。
(タマミは葉子と同じ12歳なのだが、なぜか
赤んぼうのままで成長がとまっている。
すさまじい握力の醜い悪魔の手を持つ。
出生などに関しても秘密がある)
このタマミがマジで怖い。
美しい葉子に激しく嫉妬の炎を燃やし、
執拗に追い掛け回し、度を越えた「いじめ」
(タマミ本人談、実際は殺人未遂)を行う。
父(養父)に対しても恐ろしいまでの
復讐心を燃やす。その圧倒的な不気味さは
楳図作品の中でも抜群の存在感である。
反面、自分の醜さと未来への絶望感から
涙するシーンには心を打たれるものがある。
ホラーとしても、作品の完成度としても高く
☆☆☆☆のおすすめ作品。

『黒いねこ面』

残酷な殿様の悪魔のような仕打ちによって
惨殺された一家に飼われていたクロは、
主(あるじ)の敵討ちのために化け猫に。

時代は流れて、「柴田家」に連綿と続く呪いは
「ネコ少女」により受け継がれる。
そして、出産の後に「すりかえられた」
赤ん坊によって、悲劇が繰り返される。

ヒロインえみこの前に現れた自分と
そっくりな少女たまみ。呪いの魔手と
包囲網により、追い詰められていくえみこ。

『怪談』

吹雪のために山小屋に閉じ込められた五人。
眠ってしまうと死んでしまうからと、
自分の体験した奇談・怪談を次々と披露。
眠りに就くと首元から血をすすっていく女、
鬼、美女に化けた柳の精、そして雪女……。
発見されたときにみつかったのは五人ではなかった。

完成度の高い3作品を収録した恐怖傑作集。
角川ホラー文庫。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月17日

漫画『へび少女』楳図かずお

しのばずの沼にいるうわばみ(蛇)の主を
村人の中村利平が鉄砲で撃ち殺し、
その後別人のような顔で死んでしまった。
それは「へびの呪い」だったのか?
それは誰にもわからない。

村に伝わる話を祖母から聞いた二人の姉妹の
姉さつきは、利平が親友の洋子の祖父と知る。
恐ろしい思いを抱きながら、
祖母に頼まれたお茶をとりに行くさつきは、
自分を見つめる不気味な一つ目に気づく。
そして雪が降る夜中、片目を隠した不気味な女
が訪ねてきた。

凍えた身体を温めながら、中村の家を尋ねる女。
家を出た女に恐怖を感じながらも、
洋子を心配する姉妹は女のあとを追うのだが、
恐ろしい悲鳴を聞いて……。
『へび少女』

告白した男から「太っている女は嫌いだ」と
言われた女子高生友子は、
ほとんど食事を摂らずダイエットに成功。
しかし、抑圧された食欲は思わぬ形で爆発する。
6ページの短編だが、非常に印象深い作品だ。
『絶食』

「百物語」を楽しんでいた女子高生たちは、
ついに100個目の怪談話に突入。
百物語は百個目の話が終わったあとに
怪異が起こるといわれる。

瞳は、自らの体験した親友多加子と結んだ
「片方が心臓の病気になった時 
片方が死ねば心臓をあげる」(心臓移植)
の約束を語る。冗談のはずだったその約束。
だが、瞳が本当に心臓の病気でしかも
非常に悪化していることを多加子に告げたことで
多加子は「本当に自分が死んでしまうかも」
と恐怖を抱くようになる。
そして、悪い不安は的中してしまう。
グロテスクで、直球勝負の楳図かずおホラー。
『うばわれた心臓』
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 17:53| Comment(1) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月17日

漫画『狂乱 こわい本 楳図かずお恐怖文庫・8』

舞台は江戸時代。美しい娘たちが次々と神隠しに会う。
その前触れに大量の小判が放り込まれるのだが、
その後美しい娘は頭に傷の縫いあとのある死体となって発見される。
この怪事件を解明せんと十手の親分とたこ八が事件に乗り出すが、
親分は傷を負ってしまう。親分の娘ひとみは、父の残した「てんぐ」
といううわごとをヒントに、たこ八といっしょに事件真相に乗り出す
推理モノ。そこには、恐ろしい陰謀が隠されていた。
推理能力と実行力が伴ったヒロインひとみの活躍を描いた
3部作の1作目。

200809150845000.jpg


企みにより後妻を殺した4人姉妹たちは、遺産を物色中に
美しいふりそでを見つける。美しいふりそでに見せられた四人は、
ふりそでを奪い合うのだが、持ち主が次々と変死を遂げる。
それは、殺された後妻による呪いなのか?
それとも、何者かによる仕業なのか?
ひとみとたこ八は、事件関係者たちから事情聴取を行い、
事件真相に乗り出す。後世にも伝わった「ふりそで火事」、
「ふりそで事件」をモチーフにした2作目。

人々を魅了する中村花之丞は、江戸を代表する美しい舞台俳優。
花之丞に想いを寄せる松坂屋の多恵に、花之丞も想いを寄せる。
いいなずけのいる多恵は、こっそりと逢瀬を重ねるのだが、
そこに醜い顔をしたあやしい男が多恵の前にたびたび現われる。
そして起こった悲劇。
ひとみの気転と頭脳が冴え渡る3作目。
「ふりそで小町捕物控」シリーズ。

お留守番をしている少女マミ。
雨が降ると知らないおばちゃん「雨女」が現われ
マミをさらおうとする。
不気味な笑い声をあげながら、マミをさらおうとする雨女だが
マミ以外には目撃者がなく、こどもの言うこととママは信じて
くれない。しかし、雨女はやってくる。
マミは「ヘンゼルとグレーテル」をヒントにさらわれたときの
ために頭を働かせるのだった。
「雨女」

他「ツンドラ」「手」「面」など、人の心にひそむ「狂乱」や
不気味さを描いた巨匠楳図かずおのホラー短編集。おすすめ漫画。
やや大人向きで、グロテスクな表現も多い。版元 朝日ソノラマ
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 09:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月11日

漫画『まことちゃん(2)』楳図かずお

沢田まこと(さわだまこと)

この物語の主人公。幼稚園児。
グブー。ゲリスピー。とぐろ虫。グワシ。サバラ。クワッ。
ゲッゲゲー。ゲー。アウッ。ズズズー。しゃーなだーなど
変わった口癖や擬音語を発することが多い。

200805201905000.jpg

「まことちゃんのグワシ 画像」


「のほほ笑い」「カラ笑い」など独特の笑い方をする。
語尾に「○○らー」「○○のら」をつけるのが特徴的。
家族のことは、「ママリン」のように語尾に「リン」をつける。
先生が「へんへー」になったり、会話の端々に濁点を入れる
という舌ったらずなしゃべり方をする。
鼻水をたらしていることも多いが、鼻水を跳ばしたり、
クモの巣状に張ったりして虫を捕るという嫌な特技を持つ。
ゴキブリを筆頭にいろんな虫を食べてしまう。
石器時代においてはゴキブリに高飛びをさせるという芸を
仕込んでいた。失敗した場合は、食べてしまうという
「恐怖政治」を断行。あなおそろしや。

「おおきんもち(大金持ち)になる」など野望は高く、
人気者になることや、めだつことが好きな性格である。
うんちや、おしっこなど汚いものが好き(汚れを気にしない)
ので、まことの靴にはゴキブリが入り込む。
→ゴキブリが人間っぽく描かれ、まことと対決する回もある。

作中2回も家族から「養子」に出されるはめになる。
誘拐された(自分の意思で)ことを筆頭に、事件に巻き込まれる
ことも多いが、時にまことの活躍で事件が解決することもある。
年下のおむつ軍団の面倒を見たり、悩みを解決することもある
親分肌であり、年下の兄弟がほしい願望があるらしく、
赤ちゃんを育てる回もある。一人でこっそりネコを育てたり、
工事現場で「危険が危ない」状況の鳥の卵を守り育てた回もある。
身体に、「まこと虫」(下記で紹介)を飼っている。
恋人になったり、好きになる女性は、同年代から年上まで幅広く、
主人公らしくよくモテる。(アイドルが恋人になる回もあった)
ちなみに初恋は、同年代の少女に対してだった。

「デバガメ」行為で捕まった前科や、寝たきり老人を助けに行き
逆に助けられるなどの汚点や、心中カップルをまことがきっかけで
救ったり、赤ん坊誘拐事件解決のキーパーソンになったことがあり
新聞に載ることや、命の恩人として感謝されることも多数。
「なんちゃっておじさん」と間違われたこともある。
流行歌や替え歌を歌っていることが多い。
好きな食べ物は、カレーとお菓子だが、
「ビチグソカレー」、「ビチグソキャンディー」などと呼ぶので、
お菓子屋のおばさんからは、「店の前でビチグソ言うな!」と
嫌われている。
→ワード変換したら「美痴愚疎」と出てその変換センスに驚いた。

沢田美香

まことの姉。少女マンガのヒロインとは一線を画す小学生。
趣味は、のぞきであり、異性への興味が深々。
その対象は、同年代の少年から青年までであり美形好きである。
(母からの遺伝)また、まことに劣らず下品である。
また、将来の夢は「金貸し」であり、金に汚くてがめつい。
おしゃれにめざめたり、アイドルの話をするなど女の子らしい
一面もあるが、基本的にまこととどっこいどっこいのレベルであり
姉弟ケンカが絶えないが、意外に仲よく二人だけで出かけることも。
ある意味では、リアルな「女の子」(極端な描写も多いが)であり、
少女漫画特有の「清潔」な女の子とはキャラの濃さが違う。
いっしょにのぞきに出かける同年代の女友達もおり
美香だけの病理ではないという作品での描写もまたおもしろい。
危険な香り満点の「ほっさ」を起こすこともあり
その際には包丁などを振り回すという奇行に出る。

まことと並んで表情が多彩であり、かわいい顔をしているが
まことにトイレから手を出すオバケがいる……とだます時の
醜くゆがんだ顔や、怒りに我を忘れたときの顔など
インパクトの強い顔が印象に残る。

200808101125000.jpg


エイプリルフールって、6月1日じゃなかったの?」という
美香に対して、「美香のいいかげんな性格が……こわい!!!」
と家族は恐れ戦く。

200808101126000.jpg


ちなみに名作「漂流教室」のヒロイン(咲っぺ、川田咲子)と
顔がそっくりだが、川田咲子はまともなキャラなので、
違和感を覚える。

まこと虫

まことの落書きから生まれた「まこと虫」は、人気があったらしく
まことの身体の中に住んでいる生物に格上げされ、物語の随所に
現われる。醜い姿をした、汚いものが好きという生物であり、
宿主であるまことを尊敬し「おやべん」(親分)と呼んで、
時に助言(悪知恵)をしたり、まことの身体の汚れた部分を
嘗め回す。故に、ピカピカのものや清潔なものが苦手であり
汚いはきれい、きれいは汚い」という美的感覚を持つようだ。

当初は、1種類だったが、まことが「初恋」を体験した回などでは、
「嘘なきまこと虫」を筆頭に数種類のまこと虫がまことの体内に
いることが判明。
まことの身体の中に突如現れた謎の「醜いまこと虫」によって、
その存在が明らかになる。ちなみに「醜いまこと虫」は、
「初恋まこと虫」であり、体内からウンチではなく花を咲かせる
ので、まこと虫たちからは「気持ちが悪い」「オェー」と罵られる。

マッチョメマン

200808091023000.jpg

「マッチョメ、マッチョメ!」

正義の味方。お菓子会社「松長製菓」の人気キャラクター。
ウルトラマン(うめず先生はウルトラマンの漫画を書いていた
ことも)をはじめとしたヒーローたちから頼りにされるヒーロー。
まことちゃんは彼が大好きらしく、「マッチョメマッチョメ」
と肩をグリグリと動かす独特のポーズを真似している。

夫婦喧嘩している怪獣を止めにやってきたマッチョメマンは、
「父怪獣と母怪獣の身体の模様から子供怪獣の模様になるのは
おかしい」という状況を見て、「よその人とのうわきのこども」だと
身も蓋もないことを言う。再び喧嘩をはじめた怪獣を力で制圧すると
いう困ったHEROである。まことによく似た容姿をしている。

松長製菓の面接会場に現われたまことは「23歳」だと言い張り
面接を受ける。名前は「ひるたじゅん」と名乗り、
趣味は、浪曲、落語、小唄、じょうるり、おきょうだと発表し、
「我が社のお菓子について」→「甘すぎる」と鋭い指摘をする。

また、大好きなマッチョメマンのスーツを校長先生から
プレゼントされる回があるが、「ハンバーグにして食べられる」
という恐ろしい噂が園内に広まり、まことは食べられないために
おしりにからしなどを塗りたくり、自己防衛に走るのだった。

ウィキペディアの「まことちゃん」へ
かなり、私が携わっているので、よろしかったら観覧して下さい。
8月と9月11日に加筆訂正しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 09:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月10日

漫画『まことちゃん(1)』楳図かずお

ギャグマンガの最高峰的作品。☆☆☆☆☆。

聖秀幼稚園に通う沢田まことはエネルギッシュで下品、
独創的にして、疑り深く、悪知恵の働く腕白坊主だが、
ときに優しく、きまぐれに人や動物に親切になる。
(ピュアな心からの場合も、打算的なときもある)
物語の舞台は、まことを中心に沢田家、幼稚園を軸にして
ご近所、外出先・旅行先、時に時空を超えて石器時代、
(まことが恐竜として登場、猿人との時空を超えたコラボあり)
江戸時代、昔話風などのSFものや、まことの創造の産物的
世界観など多岐にわたる。かなり自由な設定である。

〜幼稚園〜

彼が所属する「うめぐみ」で仲良しのモン太君や、
自分のことを男だと思い込んでいるピョン子ちゃん、
浮気性のあん子ちゃん、まことを一方的に好きなひがみちゃん
らと共に、騒がしい幼稚園生活をすごす。また、この幼稚園には
うめぐみの担任である花子先生を筆頭に、変な先生も多く、
生徒たちに「3分間息吸い窒息生殺し」(生徒の顔を口で覆う。
というこどもたちの妄想)をすると恐れられる校長などがいる。
また、自分でまともにエサも取れず、園児のお弁当を狙う
聖秀幼稚園の主こと「ろくちゃん」(ニワトリ)がいる。
うめぐみでの楽しい幼稚園生活や、ライバルである他の組や
ライバル幼稚園との抗争なども描く。

200808091027000.jpg

元気よく答えるまことたちよいこだったが、心配になった
花子先生がまことたちを尾行とした所、案の定道草をはじめる。

遊びでは、政治家の名刺を使ったメンコであろう。
「あぁ、○○が寝返った」(どうやって手に入れたのかは謎)
性質の悪い「銀行でのピストルごっこ」などもある。

200808091827000.jpg>「中曽根もひっくりかえって寝返ったーっ!!」


大平、福田、中曽根、河本の名刺によるメンコ遊び。


〜沢田一家〜

人呼んで「アホの沢田屋敷」。「アホの沢田一家」。
まことと姉の美香もアホだが、この一家は全員アホである。
家族会議、不正が起こる投票、すもう大会、バカラ大会や
NHK大応援大会、節分など行事が目白押しである。
この漫画のヒロインである美香(次回に詳しく説明)。
投票で不正を働くママは、あやしい動きを警戒するまことに、
「まだあやしくありません。これからあやしくなります」と
大胆にも犯行を予告。美青年に目がないらしく、時に暴走する。
パンツの中に飼い猫メチャをいっしょに穿いてしまうおババ。
新聞と間違ってまことをポリバケツに捨てるパパ。
キャラ立ちしていないジジリンなどによって、毎日がお祭り騒ぎ。

200808110715000.jpg


基本的にこの一家は、お祭りが好きであり「盆踊り」や
「運動会」に参加し、周囲を圧倒するほど大活躍?したり、
呆れさせたりする。
家族総出で出かけることも多いが、時に理不尽にまことを
おきざりにして出かけることもある。笑いが絶えない一家。
しかし、サザエさん一家と一線を画すのは、やはりニュースを
観ながら「麻薬って何?」という発言が出るなどおバカキャラが
満載な所であろう。全20巻。文庫版12巻。「超まことちゃん」。

ウィキペディアの「まことちゃん」へ
かなり、私が携わっているので、よろしかったら観覧して下さい。
8月と9月11日に加筆訂正しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BE%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 08:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月18日

漫画『楳図かずお こわい本蛇1』楳図かずお

「口が耳までさける時」

貧しい家の子だったヒロインさくらは、あるお屋敷にもらわれる。
そして、そこで恐ろしい体験をすることに。
屋敷に入ると、蛇が上から落ちてくる。さくらの母親に
なった屋敷の奥様は、なぜか首が伸び、腕が冷たい。
「けして私の部屋をのぞかないように……」と言い、
スルスルスルと動く。悪夢は、通り過ぎてくれるのか?

「へびおばさん」

主人公の住む奈良県の山奥には、「オツネの滝」と言われる
滝があり「うわばみ」と呼ばれる大蛇が昔から目撃されていた。
姉妹とそのともだちは、そのオツネの滝付近で
白い着物を着た女性が出現するのを目撃した。
そして、主人公の姉のともだちの所に、あの女性とそっくりな
新しい「おかあさん」が登場する。そして、恐怖がはじまった。
130ページ超の長編。1964年作。

「蛇娘と白髪魔」

1968年の作品。先の2作との画力の違いに驚く。
「漂流教室」や「まことちゃん」に近いタッチで、
うめずさんの作品として、なじみ深い。

あかちゃんの取り違えによって、施設で育ったヒロイン。
そのことに気付いた父によって、はれて自分の家にやってきた。
だがそこには、精神が病んでいる母、自分とは似ても似つかない姉、
おてつだいのしげさんなどがいて、彼女は心の休まる日がない。
「誰かの目がのぞいている」
寝室に蛇が現われる。
次々とヒロインに、恐怖が降りかかる。

200806181801001.jpg


200806181801000.jpg
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月03日

マンガ『漂流教室』楳図かずお うめずかずお

〜あらすじ〜

突然の大地震によって、大和小学校の敷地内にいた小学生・教員・
幼稚園児+αが、未来の世界にタイムスリップ。
その世界は、ほとんどの動・植物が死に絶え、大気が汚染された
まさに地獄のような世界。

主人公の高松翔(たかまつしょう)は、持ち前のリーダーシップと
負けん気の強さ、行動力を発揮し、直面する次々の難題を
仲間と力を合わせながら解決していく。

また、時空を超えた「母と子の愛」が次々の奇跡を起こし、
殺伐とした物語の中で燦然と輝く感動的な希望に満ちた光を発する。
ある種、人間がたどった歴史を縮図化したような作品であり、
人生の過酷さや人間の裏の顔をリアルにグロテスクに描いている。

反面、友情・愛情・勇気を描いた物語であり、最後まで読めば、
大きな財産になることはうけあい。

敵役である関谷を筆頭に、主人公の足並みを乱す輩や、未知の生物、
恐ろしい病原菌、宗教の誕生、暴動、漠然とした不安・焦燥……など
ホラー要素の強い作品であり、楳図漫画の真骨頂とも言える。

200802031158000.jpg

関谷:「悪の権化」、「ひとでなし」、マンガ史上最悪のキャラ

楳図かずおさんの代表作にして、最高傑作と名高い名作中の名作漫画。
文句なくおすすめする作品。
文庫版全6冊。hyouryuukyousitu
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 11:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月16日

漫画『恐怖劇場』楳図かずお うめずかずお

名作「まだらの少女」、「まことちゃん バケネコの出る家」、
「蟲たちの家」の3編を収録。(←前に掲載。こちらに吸収合併)

「まだらの少女」は直球勝負のホラー。
まことちゃんは、コメディーチックのホラー。
「蟲たちの家」は大人向けのホラー。


「まだらの少女」

へび女の恐怖を描く。

田舎のおばさんの家にやってきた主人公の少女。

小さなその村では、「へび屋敷」と言われ忌み嫌われている
場所があった。

少女は、へび女に付きまとわれ、じわじわと追い詰められていく。

200801161147000.jpg



「まことちゃん」

楳図かずおの代表作の内の一作。ギャグ・ホラー・SFマンガ。
同著に、「漂流教室」、「14歳」、「洗礼」などの名作がある。

まことちゃん(幼稚園児)が、ご近所で亡くなった猫に変装して
夫婦をなぐさめるという心温まる物語。

だが、もちろん猫の仮面をつけているだけなので、ばれている。
本当の恐怖は、まことちゃんが「いいこと」をしていると思い込み、
余計なことをしているという「事実」だ。


「蟲たちの家」

女は、男から既婚者であることを告げられた。

君のことを愛しているが、妻とは別れられない。

そして、奇妙なことを言い出す。

「妻は人間ではないんだ」。


それを証明するかのように、二人は家に入り
次々と奇妙な体験をするのだった。

本当に怖いのは、人間だと思う。
200801161134000.jpg



posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



すべての道は漫画道に通じる
漫画を読みながら
戦争はできない
漫画& 漫画と共に生きる
わが漫画ライフに
いっぺんの悔いなし!
などを信条とするブログ

2943871(にくしみはない)
11028349(ひとにやさしく)

【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
 主な生息地 埼玉
 漫画以外だと本と犬と猫、
 音楽鑑賞とカラオケ、
 昼寝、お笑い、風呂と
 本屋巡りが好き。
 幼少の頃から
 漫画が大好きだった私が
 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しなかった。
 そして、実際にならなかった
 スピッツ
 オアシス
 ミスチル
 back number
 ボンジョヴィ
 ガンズアンドローゼス
 ヴァンヘイレン
 KISS
 バンプ
 coldplay
 中島みゆき
 サラブライトマン
 マルーン5 
 The Wanted
 を聴いたりうなったり
 脳内で響かせている。