峰森琴葉は彼女の悲しい過去を知る。
違法調査や調査によって知り得た情報をネタに
ユスリなどを働く不貞な輩を取り締まる玲奈には
敵対する探偵も多い。
金田一耕助や金田一少年やコナン君(工藤新一)などの
ように警察官や世間から信頼され賞賛される名探偵は
現実の世界には存在しない。実際の探偵は便利屋さん、
悪ければヨゴレ稼業的な面を受け持つことも多い。
本来美人の玲奈やかわいい容姿の琴葉のように
印象に残りやすいキレイな女性には向かない職業。
それでも玲奈がこの仕事をするワケとは?
玲奈はストーカーによって妹を亡くしている。
妹の居場所を探り出した探偵「死神」を見つける目的で
探偵事務所の「対探偵課」唯一の課員として奮闘中。
「探偵の全てを知りたいが探偵になりたくない」
という複雑な胸中を告白するシーンが印象的だ。
琴葉は須磨社長から彼女の助手を命じられた。
探偵を探偵するという、同業者潰しを行う玲奈の仕事は
危険と隣り合わせで逆恨みで命を狙われることもしばしば。
玲奈は琴葉の助手という立場に難色を示し、
琴葉も危険度の高い仕事に腰が引けてしまう。
自分が漠然とあこがれた探偵の仕事の
後ろ暗い部分を知ってしまう。
大手探偵社として世間から注目される阿比留社長の
裏の顔を持つ。彼の暗躍に気づいた玲奈は宣戦布告。
そんな中、難事件を見事に解決し脚光を浴びる阿比留。
その姿はまさに名探偵そのもの。
手強い相手を敵にまわしてしまった玲奈に
彼女の妹咲良事件の新情報がもたらされる。
冷静さを欠く玲奈、その姿を危惧する琴葉は
危険を承知で敵の罠と思われる渦中に身を生じるのだった。
物語に感じるのはキャラクターたちがそれぞれの
役割を演じきる姿。玲奈、琴葉に限らずそれを見守る
須磨社長、事件を追う警察、そして悪役たち。
演者が本分を全うするスリリングな展開のミステリーは
「千里眼シリーズ」で有名な松岡氏が原作。
漫画は特に陰影の描写が見事な清原氏が担当して
すばらしい世界観を演出している。
講談社ヤンマガKC 全2巻
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