2019年01月11日

漫画『ブルーピリオド』山口つばさ

人付き合いも勉強も器用にこなす矢口八虎は
天使の絵に魅せられ美術の世界に足を踏み出した。

不良のように仲間と深夜遊び回りながら
金髪ピアスの八虎は学年4位でコミュ力が高い。
周囲からは頭の良いリア充だと思われているが
実は努力家で無趣味、時間を有効に使うタイプ。
サッカー日本代表戦を仲間達と観戦し騒ぎながら
醒めている自分を発見。最強伝説黒沢みたいだ。
でも仲間といる時間が楽しくないわけじゃないし、
いい仲間に恵まれている。
ただ何かが足りない。情熱をぶつける対象だ。

早慶にラクショーで合格すると周囲に思われている八虎。
サボり目的で選択した
美術の授業での課題で美術室に行き天使の絵と出会う。

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森部長の絵に強い感銘を受けた八虎は、美術の佐伯先生の
後押しもあり、本気で絵を習いたいと美術部に入部した。
BL好きの腐女子やアクの多い女子部員ばかりの美術部で
佐伯先生の確かな指導を受けながら絵を描く。
そこには学内一の人気者にして八虎の天敵である
女装男子ユカの姿があった。同性愛に悩むユカの
心の叫びに触れた八虎は徐々に和解していく。
八虎もユカも周囲からレッテルを貼られている部分が
あるんだよな。突出しているが故に。
複雑な家庭環境で、複雑な心を持つユカの心の叫び。
その叫びを受け止めるのは主人公の八虎だった。

学費の問題から唯一の国立美大であり倍率数十倍になる
日本最難関校藝大めざして歩き出す。
「答え」のない芸術の世界を選んだ八虎は、
いろんな人や絵と出会い自分にしか描けない絵を模索。
人の何気ない一言に勇気づけられたり、傷つきながら
それでもとにかく描き続ける日々。
クセがすごいライバルたちの言動に不安を抱き、
自分の認める相手から認められたりと激動の日々を送る。

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圧倒的な個性を求められる藝大の受験生は
浪人生も多くやはり変わり者だらけ。
同時に人間らしい弱さや脆さ、強い感性、
強い自我や意志の持ち主ばかりだ。
生きている実感が湧く青春の日々を送る八虎は
ユカや高橋、橋田らに触発され歩みを止めない。

1巻からガンガン引き込まれるすばらしい作品。
美術を題材とした漫画としては「かくかくしかじか」
があるが、全く違ったアプローチ、独自性がある。
「怖い絵」(中野京子著)もおもしろいが、
絵が描かれた背景やその時代に流れる空気、
生きていた人々の考え方、特に死生観なんかを知ると
日常何気なく見ていたものを注意して観るようになる。

DSC_0213.jpg


作中橋田が語っていたように、美術だって食べ物の
好き嫌いのようなもの。名画と言われる作品も
自分に刺さらなければなんてことない。漫画もね。
なんとなく好き、惹かれる、気になる…
のであればそれでいいのかもしれない。
ここまでの完成度の高さは完璧。
今後の展開、新刊がすごく楽しみな作品だ。
久しぶりのおすすめ最高評価の☆☆☆☆☆。
「Blue Period.」 講談社アフタヌーンKC 5巻〜
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:01| Comment(0) | ☆☆☆☆☆のおすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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 幼少の頃から
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 まさか漫画家になるとは
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