2018年11月23日

漫画『青春兵器ナンバーワン』長谷川智広

兵器だった人造人間零一が一高校生として
青春を楽しむため武器を捨て生きる道を選んだ。
彼と敵対関係だったエージェントのエージは
零一を本能的に憎めずなぜか同居することに。
破壊を目的に生まれた者と彼らに対抗するため
同様に青春を捨て生きてきた者とが
友情を育んでいくという学園ギャグマンガ。
基本的に人(キャラクター)を肯定的に捉えた
人間賛歌型のポジティブストーリーは
読んでいて心地よく安心して楽しめる。
あとおまけページを読んでいると、齋藤優担当編集が
作者に与える影響がでかすぎて存在感が半端ない。
次作も大いに期待してやまない。

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科学者モサリーナは助手であるNと共に
人造人間を作った。その中で偶然の産物から
ナンバーワンと呼ばれる最強の兵器を生み出した。
世界を自分の思い通りにできる!
という邪心が生まれた彼とNはたもとをわかつ。
モサリーナはナンバーズと呼ばれる兵器を
作り出し、特に1ケタのシングルナンバーズは
世界に脅威を与える存在と言われている。
これに対抗するためにMAPPOと呼ばれる
組織が生まれた。身寄りのなかったエージは
この組織に拾われ教官らに育てられた。
ナンバーズからの脅威から人々を守る!
という使命を持ったエージは高校に入学。
クソ真面目が服を着たような無趣味な男は
身分を隠して学生に。だが独特の自己紹介をかまし
名乗ってないのにエージェントのあだ名がついた。
歩くたびにザッザッと音がし険しい顔の彼は敬遠され
友達ができぬまま月日が流れた。

そんなある日転校生がやってきた。
難波零一(ゼロイチ)、頭にボルトがささった2頭身。
平和大好き学園から来たとのこと。嘘だろう?
あいつ、ナンバーズじゃないか!
驚愕するエージはゼロイチを連れ出し彼に問いただす。
ゼロイチは本気で青春を楽しむために組織を飛び出し
学校にやってきたと知る。
刺客として現れたナンバーズを撃退し、
友達にならないかと呼びかける零一にとまどう
エージだったが彼と同居することに。

覚悟をもって武器を捨て、人生を楽しもうとする
零一の姿にとまどうエージだが本気だと知る。
世界の脅威と呼ばれ、恐怖の対象だったはずの
兵器が簡単な問題も解けないバカでシャイな存在。
混乱しながらも腹割って本音で語り合える
親友へとなっていく二人なのであった。
そしてクラスメイトの七倉潤委員長がエージの
護衛対象であり、彼女を狙って刺客が現れる。
(モサリーナの助手のNは彼女の父で失踪中)

また零一を慕うハチや武士ゴロー、親友ツー、
お姉さん的存在のナナら零一に味方する
ナンバーズの面々も合流。
ナンバーゼロスリー、ゼロシックス、ゼロナインは
組織側であり敵対関係である。
だがまぁそこはギャグマンガなので、
徐々に和解というか尊重していく関係になる。
最終回直前のみシリアス展開となったが、
基本的にほぼ前篇通してギャグ満載のストーリーが
繰り広げられた。
全7巻 少年ジャンプコミックス ☆☆☆☆★

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【好きな子とバッタリ出会う!
 しかしそこにはハチの権謀術数が!】

〜キャラクター紹介〜
(作品を読んで楽しみたい方はネタバレもあるので注意)

零一…シャイなアンチクショウな内弁慶。
少女漫画8000冊読んでも、恋愛に詳しいわけでない。
ひとめぼれしたアンヌに対してのアプローチは
ハチいわくストーカーのそれと切り捨てられる。
サンタクロースを信じるなどピュアな一面も。
モテたいのにモテない(非モテ)、
イベントの主役になりたいのになれないなど
リア充にあこがれる兵器は泣き虫で嫉妬深い。
青春を楽しむために覚悟をもって生きている。
青春の象徴であるジャンプが大好き。

エージ…自分を助けてくれたMAPPOや教官への
感謝から頭カチカチの面白みのない堅物だった。
零一らと青春の日々を模索していく中で、
料理の趣味もでき、人間として豊かな感情を
持つようになった。想定外なことが起こる嵐の中で
常識的なツッコミが冴え渡るが、特殊な環境で
育ったからか本人は天然ボケな一面ものぞかせる。

ハチ…零一に対する忠犬っぷりはまさにハチ公。
そのサポート能力は群を抜いており、零一への
過保護っぷりはエージにあきれられるほど。
恋愛面や青春の数々の困難を保護する姿は狂気。
そのリア充っぷりは零一から妬まれるほどである。
作品になくてはならない存在と言わしめた。

アンヌ…エージと幼なじみのエージェント。
転校生として登場し、その容姿から零一に
ひとめぼれされるが、中身は意地汚くおっさんっぽい。
アホなので終盤まで零一の正体に気づかない。
戦場ではいつ食べられなくなるかわからないので
無料で食事ができる状況になるととてつもない量の
食糧を体内に取りこむことができる。
その姿は化物そのもので容姿にほれこんだ
零一はその姿を見て泣き叫ぶ。愛が足りない。

委員長…この物語のヒロインで成績優秀、
人望も厚く、巨大特殊車両を乗りこなし、
漫画アシスタントの才能もあるなどハイスペックな
完璧超人なのだが、いかんせん読者人気は低い(笑)。
ゴローの主人(つまりムツゴロウ)となり、
動物好きが昂じて周囲をひかせるほどの愛情表現を
かましてしまい、エージと恋仲に発展する気配なし。

ゴロー…委員長に食事を与えられたことで
武士でありながらペットとして生きることを選択。
クマのような容姿であり漫画随一の人気キャラ。
高校の飼育小屋の中にいる姿はハチをひかせ、
ツーを驚かせた。本当にそれでいいのか君は?

ツー…兵器だった頃の零一の名付け親であり
唯一無の親友だったが「失敗作」と言われる
重大な欠陥を持っていた。莫大な電力を要する
彼はコンセントなどの電力供給がないと、
姿が劣化しツーとしか言えなくなり作画労力が
下がってしまう。(描くのはラクになる)
零一と共に元々青春にあこがれていた熱血野郎。
ナンバーズたちの兄貴分的存在。

ナナ…人間並みの能力しかないが「予知能力」
というレア能力を有し、恋の相談などが得意。
自分の恋愛探しのために高校にやってきたが
自らの恋は玉砕。まぁそんなもんだよな。
ハチの元カノ。

スリー…ファイブ、ナインらのリーダーであり
一見とげとげしいが、実は料理の達人。
本来のナンバーズの使命である世界征服という
概念ひとつとっても、捉え方次第で全く違う視点が
生まれることを提示した。だがナインからは
アホ上司扱いされるマヌケな一面も併せ持つ。

ファイブ…ゴローと師弟関係にあったが、
ペットとして生きる師匠に驚愕。
作中一番の謎は、医者に診断によると
アザラシだったことである。そんなバカな…。

ナイン…周囲の変な奴や上司に振り回される
しっかり者的立ち位置からエージと交流が生まれる。
冷静でまともだと思っていたが、長い間ライバル
関係にある零一らとお隣さんだったことに
気づかない自分にショックを隠せない。
お茶目である。

東君…三浦春馬(実写版「君に届け」の風早君)
の再来と呼ばれる青春の申し子。
滅茶苦茶性格のいいやつで、アンヌが怪物化しても
愛情が消えない。これは内面に惚れている証拠。
容姿に惚れている零一とは雲泥の差がある。

藤さん…漫画家の卵でその才能は
齋藤さんも認めるほど。
顔の表情パターンが2パターンしかない。

ユウ…エージ、アンヌの後輩にあたる天才児。
全人類図鑑を有し、キャラ付けに余念がないが
身長が低いことが悩み。得意技はキレ芸だ。

フォー…未完成にして最強の兵器と創造主である
モサリーナにいわしめた究極兵器。最終巻で登場。

作者…仕事場が実家から5分なので作画中以外は
食事は実家で食べる。週休2日。ネームができず
齋藤編集に泣きつき、新人担当にも泣きつく。
ウルトラマンとブリーチが大好きとのこと。
自画像ではパンツをかぶっている。
やっぱり齋藤編集とタッグ組んだ方が今後も
良作生むと思うのだけどな…。

齋藤優…鳥山明先生にとっての鳥嶋さん。いや、
もしかしたらもっと大きな存在かもしれない
この漫画の編集担当。おまけページで大活躍。
NHKでジャンプ編集部に100個カメラ置く企画で
齋藤さんが現れたときは思わず歓声をあげた。
(あの番組今年観たテレビでトップクラスだと思う。
冨樫先生を富樫先生と表記していたのは玉にきず)
身内ネタのおもしろさと齋藤さんの名言の多さ、
キャラクターの濃さは異常。作者はイジりながらも
もう一人の父のように感じているらしい。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:59| Comment(0) | ☆☆☆☆★のおすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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