2014年03月22日

漫画『顔』楳図かずお

【おそれ】

類稀なる美しい姉桃子を持つ妹の藍子は幼少期から
姉と比較され、強い劣等感を抱かされてきた。
また同時に、そんな自分のことを姉から気遣われ、
余計にみじめな気持になった。
そして、姉がその容姿を鏡に映し見とれているという
姿を目撃し、こわいものを見た気がしながらすごし、
自然と姉と距離を置くようになった。

高校三年生になった藍子は、姉の連れてきた恋人高也と
出会い、自分が姉と容姿を見比べられていないかと思い、
強い羞恥心を感じた。
その後、ある大きな転機が訪れた。
姉が自宅の階段で足を滑らせて転落し、
顔に大きな損傷を負ったのだった。
姉はそのことから家に引き籠るようになり、高也とも
会おうとしなくなってしまう。
また同時に、藍子に対して執拗ないじめを繰り返す。
優しかった姉は、まるで人が変わったようになってしまった。
姉のことで気をとられていた藍子は、
ボーイフレンドの宮田に小学生からの友人である花野が急接近し、
親しくしている姿を目の当たりにする。
その間も、姉に会いたがる高也と、
美しい姿を保ったままの妹に嫉妬する姉から
呪詛の言葉を投げつけられながら苦汁の日々を送る藍子。

ある日、姉は自らの顔の醜い部分を切り取ろうとしていた。
「他人の顔の皮膚を移植すれば治るかもしれない」
と姉をとめようとした妹に姉がなげかけたのは
花野を誰にも知られぬように連れてこいという言葉だった。
そして、恐怖の扉は開けられたのだった。
いや、それはずっと以前からはじまっていたのかもしれない…

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【偶然を呼ぶ手紙】

洋子は遅刻をしたことで、女教師からいやがらせを受け
その日は失敗続きで強い憎しみを抱いていた。
その憎しみを手紙にしたため、でたらめの住所に
適当な名前を添えて、手紙を出した。
こういう迷惑な行為はいけないよね…。

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憂さ晴らしをした洋子は溜飲を下げ満足げだが、
自宅に届いた夕刊に自分が書いた同姓同名の女性が
家出をしたということを知る。
相手を罵倒した内容は、ことごとく彼女を傷つけ、
自殺をほのめかすものであった。
そしてなんの偶然か彼女の境遇を言い当てたものであり、
彼女を心配する母と結婚相手は
テレビで彼女の安否を心配していた。
良心の呵責に苦しみのたうちまわる洋子と
事件の被害者たちを翻弄する不思議な偶然の結末とは?

☆☆☆☆+   
楳図かずお恐怖文庫・3 こわい本<顔>
 
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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 埼玉出身、趣味でブログを
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 まさか漫画家になるとは
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