2013年02月10日

漫画『僕から君へ』羅川真里茂

【僕から君へ】

親友の夏己が死んだ。
滝沢ひろむは十五年前に彼に出会った。
転校生だったひろむは小学校のクラスのボス的存在だった。
図々しく気軽に話しかけてくる夏己によって
何とか自分の居場所を見つけられたひろむだった。

しかし、夏己はアル中の父がいて家庭が乱れていたことで、
徐々に素行不良となり、ひろむとも疎遠になっていった。
だが中学校の時分になると、小学校の時と変わらぬ感じで
当たり前のように話しかけてきたので交友は復活。
本気で自分を気遣ってくれる唯一の存在と思っていたのか
その交友はひろむが大学に入ってからも続いた。
でも影のある夏己は女性関係でひろむと決定的な仲たがいを
することに。お互いが持つ相手への口には出さぬ劣等感。
それでいて深い所で繋がっている友情。
ひろむは彼との思い出を共有し、悲しみにくれる。
そして、夏己の知らない一面を知るのだった。

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【東京少年物語】

親が離婚したことで茂田井吉蔵は苦労して合格した
東京の中学校に入れず、田舎の平凡な中学校に入学。
授業にも同級生にも物足りなさを感じてしまう生意気な吉蔵。
だが中学校には病弱な母がいることでおおらかな心を持った
「大将」の鷹と、東京出身の「マドンナ」こと桜庭がいた。
吉蔵は田舎の生活に徐々に馴染んでいくが、
漠然と自分は将来大学に入学したいと考えていた。
そんな吉蔵の元に東京に住む父が現れ、
一週間東京に行く機会を得る事になる。
それを喜んだ吉蔵だったが、東京にやってきた吉蔵は
田舎の良さや、新しい家庭を築いた父親の姿を見ることに。
吉蔵、鷹が少年から大人に成長していく姿を描いた
青春物語。子供の視点、大人の視点両方を描いている。

【がんばってや】

青森から上京し東京の専門学校に入学した岸本寛治は
関西弁の気さくな女性丸山舞子と出会う。
そして、外見上チャラく、交友関係も広く図々しい幹悟と
知り合いになる。
東京の持つ空気と新しい生活。標準語への変換やとまどいから
会話のテンポについていけない寛治。
周囲から無愛想で無口な奴と映ってしまい、
自分の気持ちをうまく伝えられずうまくいかない日々。
そんな寛治に誘いの手を伸ばしてきたのは丸山舞子だった。

「赤ちゃんと僕」と「ましろのおと」の作者である羅川真里茂の
初期の作品を収録した短編集。作者自身が「田舎四部作」と
位置づけている作品で(但し、4作目は構想中らしく未収録)
田舎と東京の持つ生活の違いにとまどう主人公たちの一面を
描いた作品である。あたたかくて読んだ後ほっこりする感じ

白泉社文庫
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 05:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画短編集・傑作選・傑作集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
 埼玉出身、趣味でブログを
 やっています。
 漫画以外だと
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 ずんの飯尾さん、
 本と犬と猫、
 音楽鑑賞と昼寝、お笑い、
 風呂と温泉、旅行、
 本屋が好きです。
 
 幼少の頃から
 漫画が大好きだった私が
 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しませんてした。
 そして実際なりません
 でした。