2013年01月06日

漫画『おぼっちゃまくん』小林よしのり

田園調布に巨大な屋敷を構える大財閥の御曹司
御坊茶魔(おぼうちゃま、以下ちゃま)の常識離れした
スケールのでかい派手な生活の日々を描いたギャグ漫画。
作者にとどまらず読者からも寄せられた「茶魔語」の数々や
「通掛聞造」さんをはじめとしたちゃまを助ける
個性的な「お助け軍団」の面々。
びんぼっちゃま(貧保耐三)やどたまかちわるといった
癖のあるキャラクターや下ネタを多用したギャグが特徴である。
巨大な財力を有する者と貧困の中でもたくましく暮らす
びんぼっちゃまの対比、そしてちゃまの持つ不思議な価値観
とのアンバランスがおもしろい。

画太郎先生が作中多く用いる「死―ん」という表現を先に
描いているのには驚いた。(画太郎作品における「死―ん」、
「死〜ん」は実際にキャラクターが死んでいる表現であるが
おぼっちゃまくんでは死んだふりをしているときの表現)

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〜あらすじ〜

田園調布学園はエリートを育成することを目的に生徒に
厳しい体罰とスパルタ教育を実践している名門小学校である。
基本的にお金持ちのおぼっちゃんとお嬢様が通っている。
柿野修平もその一人であるが担任である
昴田(すばるた)先生の厳しすぎる体罰に悩んでいた。
そんな彼と同じクラスに転校生として日本有数の大財閥
(途中から「世界一の大金持ち」に設定が変更されている)
御坊家の第999代目にあたる
おぼうちゃま(以下ちゃま)がやってきた。
しかし短足で赤丸ほっぺ、頭から飛び出した角が
トレードマークのちゃまは
皆が想像しているような御曹司とは大きくかけ離れた少年。
ともだちと認めた者に股間をさわらせるなど奇行がめだち、
頭脳も運動能力も著しく低く、根性もなく食い意地が張り、
なぜか亀に乗ってすごすという変人。
月のこづかいは1500万円…。鳩山か!
誘拐されても大丈夫。
身体のいろんな所に宝石や金を所持しているので
誘拐犯に身代金3億円相当が払えてしまうのである。
「歩く身代金」と言われる由縁(ゆえん)である。

いろいろ規格外のちゃまは普段の生活はぜいたくの極みであり
父(おとうちゃま、世界の著名人から頼られるほどの大人物。
でも、反面子供にはようしゃなく甘い)が甘やかすので、
何か問題が起こるとその財力で彼を全面的にバックアップ。
まともな親友の柿野君や、
わがままな許嫁(いいなずけ)の御嬢沙麻代(さまよちゃん)、
成金で趣味の悪いちゃまをライバル視する袋小路君、
元上流階級で多くの弟妹を支える誇り高きびんぼっちゃま
らと共に凡人では理解できないような日常をすごす。

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ちゃまの性格は掴みにくく、途方もないぜいたくな暮らしを
しているかたわら、特に食べものの思考などはなぜか庶民派。
(ぜいたくな物を飽きるほど食べているせいか)
学校の給食が大好きであり、給食のおばちゃんのファンである。

又、ちゃまは人や亀の上に立つ存在であるので、
将来を見据えて時に父親から試練を与えられることもあり、
本人が自発的に悪に立ち向かおうとするなど
物語の中にはちゃまの成長を促すようなエピソードが
語られることも多い。
しかしそこはへたれなちゃまなので、
おともだちや近隣の住民に多大なる迷惑をかけることも多い。
下品な下ネタ漫画とかたづけられることも多い漫画であるが
実は深い話もあり(びんぼっちゃまが語ることが多い)
一見バカバカしいと思われるちゃまやキャラクターの
奇行な振る舞いにも作者よしりんの真意が酌みこまれている。
オチが力押しのことが多い。

幻冬舎文庫全8巻 ☆☆☆☆
おぼっちゃまくん (1) (幻冬舎文庫) [文庫] / 小林 よしのり (著); 幻冬舎 (刊)

posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:01| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆のおすすめマンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
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 幼少の頃から
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 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しませんてした。
 そして実際なりません
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