2011年12月04日

漫画『生存 Life』原作福本伸行 作画かわぐちかいじ

妻の闘病生活が終わった。
娘も14年前から行方不明。
妻と同じ病気にかかり、男は余命半年と告げられた。
主人公の武田は、仕事を逃げ道にして
妻の苦しみから目を背けていたことを深く反省する。

妻の闘病生活を理解していたつもりだったが、
自らが同じ病気になることで、
その苦しみや恐怖を本当の意味でわかったのだった。
大会社での専務という高い地位すら
むなしく感じてしまい、自殺する道を選ぼうとする。
命を絶たうというその刹那、警察から連絡が入る。
娘さんと思われる白骨が見つかったので確認してほしい。
高校生のとき、ちゃんと向き合っていなかった娘佐和子が
遠く離れた長野県で見つかった。
遺骨を抱え、武田はこの不思議なまでの運命を考える。
時効15年までのタイムリミット、
そして自分に残された余命も半年……。
そこには娘佐和子の想いが…
たしかにあるのではないか。

自殺を思いとどまった武田は、会社を辞職し、
のうのうと暮らしているであろう殺人犯を探す
という難題に乗り出す。
娘の無念を晴らしてやるという使命感、
執念を燃やす武田だったが、
いかんせん14年も前の事件。
証拠も少なく、素人である武田の努力は
県警本部では一笑に付されてしまう。
数少ない情報から失踪前の佐和子の足取りをたどる
武田の執念は、村井警部の心を動かす。
村井は真犯人であると確信していながら
2人の人間を時効によって取り逃がしていた。



一縷の望み、そして細い糸であったが、
武井、村井、この世を去った佐和子の想いが届き
正義は完遂されるのか?

本作は上質のミステリーであり、
時効という制度における犯人との緊迫の心理戦や
二転三転する論戦が繰り広げられる。
そして生き方そのものを問う名作である。

講談社アッパーズKC 全3巻 ☆☆☆☆
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆のおすすめマンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
 埼玉出身、趣味でブログを
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 本屋が好きです。
 
 幼少の頃から
 漫画が大好きだった私が
 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しませんてした。
 そして実際なりません
 でした。