2011年09月27日

漫画『星は歌う』高屋奈月

海辺の田舎町で暮らす椎名サクヤといとこの奏。
いたらない親や大人の犠牲になった二人は
不器用ながらもどうにか心を通わし、
日々の生活を送っていた。

サクヤは星空観賞会同好会(ホカン部)の一員である
腹黒ブラック令嬢本庄聖や
クラスの人気者である村上優里と共に学園生活を
楽しんでいたが、完全に傷が癒えたわけではない。

クラスメイトの吐き捨てる何気ない言葉は
かつて自分をいじめ抜いた継母を思い出させ、
ときに押しつぶされそうになるのである。

悩み苦しんでいたサクヤを救えなかった聖は
サクヤを守らんと寄り添う。
(但し聖がやさしさをみせるのは基本的に
サクヤに対してだけ。彼女は人の嫌がることを
言ったりしたりするのが大好きなのである)

かつてろくに考えもせずサクヤに暴言を吐いた優里は
恋心を抱きながらサクヤに接する。
(だが、作中途中まで本人に自覚なし)



サクヤは誕生日に謎の男葵千広と出会った。
サクヤは奏の、奏はサクヤの知り合いだと思って
接していたが、二人とも千広のことを知らない。
「誰なんだ。あいつは?」
奏は怒り狂うが、サクヤは千広にひとめぼれ。

サクヤの好きな孤独の星を思わせる淋しそうな姿。
また会えるかな……
千広の影を追ってしまうサクヤは千広と再会するが
なぜか辛辣な言葉を浴びせられる。

傷心にくれるサクヤが見た者は転校生として
同じクラスにやってきた葵千広の姿。
開き直ったサクヤは千広をホカン部に誘うのだが
やはり意地悪な言葉を浴びせられるのだった。

しかし恋する乙女は打たれ強く、
なんとか千広と会話しようとがんばるのだった。

星が光る様は、星が歌っているよう……
千広にも星を見せたいと願うサクヤ。



少しずつだが態度がやわらかになってきた千広に
喜ぶサクヤだったが、千広には放っておけない
桜(サクラ)という大切な恋人がいた。

その後サクヤや奏、千広などが抱える暗い過去や
聖につき従うお守役沙己とのアホみたいな出会い、
学園生活を中心に主要キャラクターたちの
恋愛模様が描かれる。
この作品では、こどもから青年期へのいわゆる
【モラトリアム】の主人公たちが
「こどものくせに」と一刀両断にされることが多い
(言っている側はこどもより下衆に近い存在)。
自分の欲望を優先する大人・親になりきれなかった
存在がこどもを傷つけるパターンの話が多く、
本作においては最終巻まで解消されないので
最後まで読まないとつらい。

基本的にサクヤと千広が主人公として恋物語が
展開されるが、最終的な感想としては
もう一人の主人公は桜だったのだと気づかされる。

元々短いタイトルだが『星歌』と略される。
花とゆめコミックス 全11巻 ☆☆☆★
 

posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆★のおすすめマンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【安寿(あんじゅ)】管理人
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 そして実際なりません
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