2010年11月30日

漫画『ちはやふる』末次由紀

1000年受け継がれた「かるた」(小倉百人一首)
の美しさに魅せられた者たちが名人・女王をめざす青春物語。
日本一になることは世界一になること。
かるたとかるたに情熱を燃やす少年「新」に出会った少女千早(ちはや)が
自分の青春を全部懸けてクイーンをめざす。
仲間が離ればなれになってしまっても
かるたをやっている限り、またいつか出逢える。ただそう信じて……。

少年っぽい運動神経抜群の天衣無縫の元気少女綾瀬千早。
姉は美少女コンテストの最終候補に残るほどのめだつ存在。
(芸能界入り、モデルで活躍)
お姉ちゃん子だった千早の夢は姉の成功。
姉が新聞に載ることを知っていた千早は朝早くから新聞を待っていた。
新聞を配っていたのは千早と同じクラスの転校生綿谷新だった。

福井県出身の新は、都内の小学校に転校してきたが
方言をバカにされ、ほとんど話さなくなっていた。
しかし、小学校で開催されるかるた大会前の
百人一首テストで一発合格する。
千早は新からかるたを教えられガチで勝負。
素人千早相手に新は全然手を抜かない。
戦意を喪失しそうなものだが、負けず嫌いの千早は
大敗をしながらも新からかるたのおもしろさや
そのひたむきなまでの情熱を教えられる。
「綾瀬さんには かるたの才能がある」
はじめて人から受けた飾りのない称賛の言葉。
それはかけがえのない宝物になった。

百人一首の中には「ちはやぶる」ではじまる
短歌もあり、特に千早はその一枚に魅入られる。



千早と新が話すようになり
おもしろくないのは、クラスの中心人物真島太一。
裕福で勉強も運動神経もよい太一だが
母の偏った教育方針(勝利至上主義)によって
性格はねじ曲がっていた。

小学校で催されるかるた大会で
圧倒的な強さをみせる新に注目が集まる。
なんでもできる太一が負けるのではないか?
そんな空気が漂いはじめる。
決勝は新と太一が戦うことになったが、
太一は新のめがねを隠すという卑怯な手段を行使。
苦戦を強いられた新に代わり、千早が参戦。

その後、太一は新に謝り、新に千早と共にかるたを
習い始める。かるた教室白波会にやってきた三人は
かるた歴40年、熊を想起させる枯れ専原田先生に
情熱的な歓待を受ける。
三人はチーム戦でかるた大会に出ることに。
期待に胸を膨らませる三人だったが、
それぞれの事情から離ればなれになると判明。



かるたが好きでも小学生は仲間がいないと続かない
ことが多い。原田先生は三人がかるたを辞めて
しまわないか心配する。
離れていても、かるたを続けていればきっとまた逢える。
千早はそう信じ、情熱を燃やすのだが……。


高校生になった千早は伸長も伸び皆が振り返るほどの
美人に変身を遂げる。…だが話したり動くと台無し。
人読んで無駄美人。
しかも筋金入りの天然キャラ、かるたバカに
拍車がかかり、話すことはかるたのことばかり。
音楽プレーヤーで聴いているのは小倉百人一首。
かるた仲間を作れず、
涙にくれる千早の前に現れたのは、太一だった。
太一を巻き込んで、かるた部設立を目論む千早。
在校生はそんな二人を見てつぶやく。
……無駄部だと。

和歌と着物を愛する古典オタクの呉服屋の
やまとなでしこ大江奏(かなちゃん)や
ガリベンクラスメイトの駒野勉(机くん)、
いつも変なTシャツな肉まん君を引き入れどうにか部を発足。
部長の座を追われた千早だったがキャプテンと名乗り、
そのかるたに対する異常なまでの情熱を魅せつける。



【畳の上の格闘技】と呼ばれる競技かるたは、
実はものすごく過酷な戦いと体力を必要とする。
一日に何試合も試合を行うと能が疲弊し
体重が3キロ減るとか… おそろしい…。



千早に触発された太一、肉まん君は昇段をめざし
かなちゃん・机くんは一勝めざして練習に打ち込む。
お互いを高めあいながら、
時に傷つけてしまいながら、助けあいながら。
夢は大きく日本一。
きっとかるたを続けていれば、いつかは新に逢える
と信じて。しかし成長した新はかるたをやらなく
なっていた。(正しくは「やれなく」なっていた)



爽快感・疾走感あふれるアクションが魅力的。
和歌やその背景の紹介、礼節を重んじる姿、
所作・行住坐臥などや着物・帯などの伝統美を
作品に盛り込んだすばらしい漫画である。
少女漫画の持つ可憐さや華やかさと
少年漫画の持つ雰囲気を併せ持つ漫画。
また、ストーリーも練り込まれており、
随所に笑いも散りばめる心憎い演出や
おまけの4コマまでおもしろい。会心作と言えよう。
情緒豊かなスポ根。画力も見せ方も至高。
☆☆☆☆☆ 43巻〜 講談社 BE LOVE KC






綾瀬千早 
高い聴力と早い攻めがるたスタイル。
弱点はお手つきが多い。
天然。スタイルのよい美人だが、
言動が体育会系男子なので台無し。
いきなり睡眠に入る特異体質の持ち主。
顔が崩れて描かれることも多い。
単純。裏表がないので信用されやすい反面
だまされやすい。
私服のセンスは皆無なので、
外出時は姉のお下がりを着る決まり。
子供が泣いて怖がるイロモノキャラ
ダディベアが大好きである。
直情径行、天衣無縫。

真島太一 
第一話の感じの悪さ・ヒールっぷりと
その後の印象が大きく隔たるキャラ。
いい奴になりすぎていて違和感がある。
新との千早をめぐる三角関係にならないのは
太一に強引さやズルさがないことや
恋に関して千早があんぽんたんな所が大きい。

ピザまん 
肉まん君のお姉さん。ツンデレ。
肉まん君のTシャツを作っている。
男の趣味が独特。     

若宮詩暢 
現役最年少クイーン。千早と同い年。
嫌味が得意な反面、天然ボケな所も。
幼少時よりかるたを愛していたからか
かるたからも愛されている。
私服がダサい。千早くらいしか知らない
マイナーキャラ「スノー丸」
(スノーマンとコロ助を足して割った
ような感じ)が大好き。

周防久志 
現役名人。大学留年。
最高に【感じ】(聞き分け能力)がよい
選手だと言われるが、態度に関しては
ものすごく感じ悪い。
おそらく作中最強。  

posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:16| Comment(1) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆☆のおすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おもしろそうなマンガですね
今度、読んでみます

>久しぶりにハマった漫画です。
Posted by マンガの名言コレクター at 2010年12月01日 15:13
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