2010年04月25日

漫画『地球人って何? 藤子F不二雄短編集』

【征地球論】

宇宙人は地球に侵略するかどうか?
で揉めていた。その間なんと10万年。
議論する者が多すぎるとかえってこじれ
きりがないとテレパシーの意志疎通で統一を図り
結局、代表的な意見を持つ者が残った。
代表の意見は、次の通り。
【是が非でも侵略する】
【地球人の文明が発展する前に侵略する】
【地球人はほっておいても自滅するので
自滅するのを待ってからの方が合理的だ】
【地球の侵略にこだわらずターゲットを
他の魅力的な星にすべきだ】


【地球侵略をめぐり白熱する議論】

彼らは、人間が抱える矛盾に焦点を当てながら
侵略するのかどうかを議論していく。
なぜ身体に悪いタバコを吸うのか?
なぜガラスのビンのけつ=テレビを眺めるのか?
なぜ人類の平等を主張しながら有利に立とうと
するのか?そしてそんな社会が実現されないのか?
他の動物のように親離れ・子離れできないのはなぜ?
若者を理解しない老けた大人と
大人を理解しない若者の関係はなぜか?
そして、すべての問題をうやむやにしてしまう
「涙」とはなんなのか?

理解に苦しみながら、宇宙人たちの出した結論は?

【マイ・シェルター】

マイホームを建てようとする一家の大黒柱の
前に現れたちょび髭は、
世界の保有する核とその危険性について訴える。
実はシェルターのセールスマンだと名乗る
ちょび髭にパンフレットを渡され説明を受ける。

最初は笑い飛ばしていた主人公だったが、
何の備えもしていないことに気付く。
調べれば調べるほど、不安は募る。
遂に核の脅威が……。
そんな悪夢を見た主人公は、本気でシェルターの
購入や有事に備えて家族にアプローチをはじめる。

本気で笑い飛ばせないのが、人類の情けない所だ。

【宇宙人レポート サンプルAとB】

遠い宇宙人から見た地球のある地域の人間生活に
関するレポートである。
物語はロミオとジュリエット的悲劇を
実験レポート風に理系人間が描いたかのように
表現されている。
中には明らかに翻訳ミスと思われるような箇所もあり
その表現方法のおもしろさは笑いを誘う。
インテリ的ジョークというかそんな表現が溢れている。

絵は藤子先生ではなく小森麻美氏担当。
こういうタッチでも描けるのかと思ったが違った。

【ボクラ共和国】

小学校5年生の小森。
最近引っ越してきた「花田まさる」(若乃花!)
によって、周囲のみんなの態度が違う気がして
仕方がない。何かを隠されている。
よそよそしい。そんな感じがする。
彼は弱い者いじめを見逃せない損な性分である。
負けるとわかっていてもほうっておけないのだ。

そんな小森をどこかで見ていたのか。
花田以下仲間たちが小森に自分たちの秘密を
打ち明けてきた。
彼らは「ボクラ共和国」という独立の国家を
建国し、立派な志を持つ国民を募っていた。
「国」という土地(国土)を持たず、
たとえば誰かの意志によって戦争などの選択に
巻き込まれずにするために。
ひとりひとりが国民としてこの国の構成員を
増やしていく。それがボクラ共和国の総理大臣
花田が掲げる考えだ。

など全6編を含む短編集。小学館。

藤子・F・不二雄短編集 地球人って何?編 (My First Big)

藤子・F・不二雄短編集 地球人って何?編 (My First Big)

  • 作者: 藤子 不二雄F
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/11
  • メディア: ムック



タグ:藤子不二雄
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 藤子不二雄『SF、パーマン』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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