2010年01月07日

漫画『MASTER キートン』勝鹿北星、浦沢直樹

考古学者、保険調査員、私立探偵、

サバイバル教官……といろんな肩書を持つ

平賀キートン太一(父イギリス人、母日本人。

オックスフォード大学卒、元軍人)

の波乱万丈な日々を描く。


ヨーロッパ(現EU)や日本が舞台。

ヒューマンドラマやミステリー調の推理モノ、

サスペンスモノ、恋愛モノ、宝探しモノ。

ヨーロッパの伝説や黒歴史、今なお続いている

人種差別やテロリスト、裏社会の暗躍や対立。

歴史(主に世界史)や古代史などの検証など

幅広いテーマを、破綻なく巧みに描いている。

特に90年頃の作品なので、ベルリンの壁崩壊や

社会主義から資本主義への流動など

歴史的転換点とも言える激動の時代に生きた

人々の悲喜交々のドラマが印象深い。

管理人的には推理モノが特に面白いと思う。


優秀なキートンはオックスフォード大学在学中

学園のマドンナと結婚し、子供を設けたが、

ほどなくして離婚。自分の弱さ・優柔不断さを

克服したいとSAS(軍)に入隊。

優秀だったキートンは軍から慰留されるが、

『ドナウ文明の発祥の地を探し求める』

という夢をあきらめきれずに除隊。

正式な考古学者にはなれず、アルバイト講師に。

これでは生活できないと、危険な保険の調査員

(保険金の不正受給などを調査する)や

私立探偵(≒便利屋、やはり危険)をこなす。


高い戦闘能力、スリ、爆発物処理、推理力、

銃器などに関する知識や極限かでのサバイバル

能力などだけではなく、人間として魅力的な

キートンは、人に溶け込むのも巧みで

人生を楽しめる『人生の達人』である。

正に「マスターキートン」の名にふさわしい。


物語はキートンが主人公のことが多いが、

女性が大好きな彼の父平賀太平が主役だったり、

一回きりだが猫が務めたこともある。

娘の百合子は、柔(同著『YAWARA!』)

のヒロインとそっくりで、初登場時中学生だが

最終的には大学受験を受ける。

その成長もまたおもしろい。


☆☆☆☆★のおすすめ漫画。

全18巻。ワイド版全9巻。

番外編『キートン動物記』。

小学館ビッグコミックス。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 06:52| Comment(1) | TrackBack(0) | 浦沢直樹『MONSTER』他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マスターキートンは神作品ですね!
一話一話読み切りでこれだけの完成度が維持される漫画も珍しいと思います。
浦沢直樹の絵も作品に合ってますし!

>ながさきさんへ

 これだけの作品が18冊分もあるというのは確かにすごい。
 あと調べたら原作者が『ゴルゴ13』の人とも判明。
 ゴルゴも読んでみたくなりました。
Posted by ながさき at 2010年01月19日 02:46
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