2009年08月24日

漫画『赤んぼう少女』楳図かずお

「タマミ」は、神出鬼没の悪魔の子。
お屋敷の屋根裏部屋に幽閉されていた。

そのお屋敷にやってきたのは、手違いで
両親と生き別れとなり不遇の少女時代を
すごした美少女葉子。やっと訪れた幸福を
かみしめようとお屋敷に溶け込もうとするのだが
どこからか自分を見つめる視線を感じる。
なぜか葉子のことを「タマミ」と呼ぶ
少し様子のおかしい感じの母と何かを隠している父。
そして何かを知っているようなばあや。



そして、赤んぼう少女タマミの登場である。
(タマミは葉子と同じ12歳なのだが、なぜか
赤んぼうのままで成長がとまっている。
すさまじい握力の醜い悪魔の手を持つ。
出生などに関しても秘密がある)
このタマミがマジで怖い。
美しい葉子に激しく嫉妬の炎を燃やし、
執拗に追い掛け回し、度を越えた「いじめ」
(タマミ本人談、実際は殺人未遂)を行う。
父(養父)に対しても恐ろしいまでの
復讐心を燃やす。その圧倒的な不気味さは
楳図作品の中でも抜群の存在感である。
反面、自分の醜さと未来への絶望感から
涙するシーンには心を打たれるものがある。
ホラーとしても、作品の完成度としても高く
☆☆☆☆のおすすめ作品。

『黒いねこ面』

残酷な殿様の悪魔のような仕打ちによって
惨殺された一家に飼われていたクロは、
主(あるじ)の敵討ちのために化け猫に。

時代は流れて、「柴田家」に連綿と続く呪いは
「ネコ少女」により受け継がれる。
そして、出産の後に「すりかえられた」
赤ん坊によって、悲劇が繰り返される。

ヒロインえみこの前に現れた自分と
そっくりな少女たまみ。呪いの魔手と
包囲網により、追い詰められていくえみこ。

『怪談』

吹雪のために山小屋に閉じ込められた五人。
眠ってしまうと死んでしまうからと、
自分の体験した奇談・怪談を次々と披露。
眠りに就くと首元から血をすすっていく女、
鬼、美女に化けた柳の精、そして雪女……。
発見されたときにみつかったのは五人ではなかった。

完成度の高い3作品を収録した恐怖傑作集。
角川ホラー文庫。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 楳図かずお(うめずかずお) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
 埼玉出身、趣味でブログを
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 幼少の頃から
 漫画が大好きだった私が
 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しませんてした。
 そして実際なりません
 でした。