2009年07月02日

漫画『寄生獣』岩明均

UMAと「共生」することになった高校生の悲劇と
人食いエイリアンとの戦いを描いた物語。

世界の都市部を中心に突如出現したUMAは、人間の脳に侵入し
人間を意思ごとのっとってしまう寄生生物「寄生獣」だ。
顔や身体を変形させ、ゴムのように伸びたり鉄のように硬くなり
そして大変な怪力を手に入れる。
また、寄生獣になった「人間」は人を捕食する性質を持つ。
だが、本来の宿主である「人間」が死滅すると寄生した側も
死滅するというある種の「共存」関係が成り立つ。

主人公「泉新一」も、本来はこの不思議な生物によって
身体をのっとられてしまうはずだったのだが、
不幸中の幸いか?右手部分だけ寄生されることになった。

新一の身体に寄生した「ミギー」は、高度の知的生命体であり
たった一日で言語を覚えることに成功。
ミギーを切り離せないと諦めた新一は、
もちろんそのことを隠しながら学園生活を送る。
しかし、彼の身の回りでも当たり前に存在する「寄生獣」たちは
「異端児」である新一&ミギーに対して敵意をむきだし。
自らの身を守るために、ふたりは力を合わせて寄生獣たちに
立ち向かう。
だがその攻撃は新一の近しい者たちにも容赦なく降り注ぐ。

物語は、凝縮されていてシンプル、
無駄なくスピーディーに突き進む。
皮肉にして冷笑的、グロテスクにして、警鐘的な作品であり、
考えさせられることも多い。
寄生獣の持つ「直接的」な恐怖よりも人間の抱える「間接的」な
恐怖の方が怖いんじゃないかなと思われる。
また、寄り添って生きる獣(=人間)だと思う。

☆☆☆☆☆のおすすめ漫画。
長編SF漫画最高傑作の呼び声が高い。
全10巻。完全版全8巻。講談社アフタヌーンKC。

posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 08:03| Comment(1) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆☆のおすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
新一とミギーみたいな関係性って、すごく好きです。
途中から新一の顔つきがとてつもなく変わったのと、
最後のほうで(ミギー関係で)なぜか泣いたことが
自分の中で印象深い作品。

>ペコさんもかなり漫画に造詣深いですね。
 桃色毒病棟の漫画紹介とも楽しく拝見していますよ。
 
 新一の顔つきがきつくなっていくのもわかります。
 過酷ですからね。麻痺してしまう部分もうなずけます。
 でも序盤から彼女は、「きみ泉新一君だよね?」
 と問いかけているなど「変化」に気づいているわけです。
 
 新一とミギーの関係ですが、文字通り「一心同体」。
 あっ、でも新一とミギーの場合はそれぞれ独立した意思を
 もっていますね。いつの間にか新一はミギーを受け入れ、
 尊敬の念すら抱いています。この作品の影響を受けたと
 思われる漫画家(冨樫先生とかモロ)は本当に多いです。
Posted by ペコ at 2009年07月04日 01:50
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