2008年10月18日

「対岸の餓死」

NHKの「世界同時食糧危機」を観た。
世界規模での穀物の価格高騰によって、エジプトやエルサルバドルの
便宜上使わせていただく「中間層」にまで食糧が行き届かない。
ある家のモデルケースによると、一年前と比べて半分以下の食糧しか
届かない。パンを買いに行っても、途中で売切れてしまうため、
行列ができ、パンを買い求める人は殺気立っていた。ちょうど、
オイルショック時に「ティッシュやトイレットペーパー」を
買い求める日本の主婦のようなことになっている。危機感が違うが。
「あかちゃんに与えるお乳がでない」
と嘆くお母さんの姿が印象的だった。

なぜ穀物がこんなに高くなったのか?
ひとつは、バイオエタノール(≒燃料)としてトウモロコシなどを
使うようになったこと。

ひとつは、需要が供給を上回ったこと。
これによって、穀物輸出最大国アメリカ及びアメリカ人農家が
莫大な利益を上げている。背景には、人が増えすぎたことや
オーストラリアをはじめとした穀物不足などもあるだろう。

ひとつは、「穀物」が大きな投資対象になったこと。
とうもろこしは、この3年で2倍〜3倍(変動)の値がつくように。

こういった背景によって穀物の値段が上がり、アメリカなどから
穀物を輸入していた国の中には、穀物を買えない国が現われてきた。
「もっとも高い値をつける国に売る」という当たり前ゆえに
残酷に映る市場原理によって、飢える人や餓死者が出てくる。

昔からあったこと。「対岸の火事」を決め込んでいただけだ。
私は、「飢えで苦しんでいる人が世界にはいるからみなさん
給食を残してはいけませんよ」とのたまう先生は大嫌いだった。
(そんなこと言うなら、飢えで苦しんでいる地方に行ってみろ。
日本の僻地にも行けないくせに。まずその装飾品外せよ)と思った。
当時の文部省のご通達なのか、題目よろしく唱える先生はそれだけで
反感を持った。嘘くさいと思ってた。

でもそんな私の中にも「対岸の火事」的思考があったし、それは
今も変わらない。実際に、割高になったとはいってもコンビニや
スーパーマーケットに行けば、お手軽に商品は買えるのである。
だから食べ物を大事にしないというわけじゃもちろんないが、
やはりどこかで「実際に手元に食料がなくなる」という状況に
ならなければ、文字通り「一生懸命」考えようとしないだろう。

40%しかない日本の食糧需給率を考えた場合に、輸入に頼らざるを
得ない。減反政策の仇だ、日本の農家を保護しなかったからだ、
安易に輸入に頼ったからだ……
と後付けで糾明した所で時間が戻るわけじゃない。
だったら、今窮地に立たされている日本の農家や酪農家を保護したり
荒野と課してしまったかつての農地を利用する道を模索した方が
よほど有意義なのではないか?

日本の「1993年の米騒動」なんて世界から見たら平和どころか
嫌悪感の対象になる事象でしかなかったのではないか?

需要側が、値を吊り上げる姿や、供給側が目を吊り上げる姿を
まざまざと見せつけられると、本来幸福を与えてくれる食べ物が
悪者に見えてきてしまうから不思議だ。
いいか悪いかの問題ではないけど。

世界では、食糧高騰を理由に18ヶ国で暴動が起こったと伝えられた。
穀物の値を吊り上げている原因が日本にもあることを思うと、
対岸の火事だという態度は改めなくてはいけないし、たとえ
自己満足だとしても「もったいない」と思うことや、遠い国の
あかちゃんが飢えで苦しんでいる現実を考えてみることも大切だ。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 安寿の加齢なる日常U | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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