変わり者ばかり?そして巻き起こる超常現象は必見。
廃屋にしか見えない「しきみ野アパート」に
越してきた中学生の空木基海は祖父に会う。
祖父の話からここの管理人はかなり人見知りらしい。
姿が見えないが気配はある。ぶっちゃけ幽霊である。
他の住人も曲者ぞろい。
ざしきわらしに化けガエルに蛇女に精霊、
犬の姫ちゃんに16人いる佐藤さん…
得体の知れない者が多いのは築80年の
アパートが呼び寄せているからなのか。
取り壊そうとしても不思議な力が働き頓挫するらしい。
お隣さんの女の子アコニーは13歳のハーフ。
コウモリがペットで刃物が似合うヤバ目な子。
マサチューセッツからやってきた自称「死人」。
不思議ちゃんかと距離を置こうとした基海だったが
ガンガン干渉され、秘密も打ち明けられる。
アコニーは十年前確かに死んだはずなのに生き返り、
それ以来見た目が変わらぬまま「生存中」。
14歳の基海に対し自分は23歳であり年上、
別に不登校じゃないぞ!バカにすんな!
と主張するが見た目が同年齢なのは否定できない。
行方不明になった母からの手紙を頼りに
父と共に日本のこのアパートにやってきた。
どうやらアコニーの親族がやっていた
「不老不死」の研究がこの異常事態を招いたようだ。
徐々にこの禁じられた研究があばかれていくが
このマンガにおいてはその本筋以外の話がおもしろい。
アパート内で巻き起こる珍住人たちによる珍騒動。
魅力あふれる捉えどころのないキャラクターたち。
アパートにやってくるお客たちの中にも人外の者は多い。
やはりこの建物が持つ魔力により引き寄せられている
感は否めない。ホラーなのだけど怖くなくて魅力的な
世界観はティム・バートン的でありうまいの一言。
もっと読みたかったなぁ。
講談社アフタヌーン 全3巻 ☆☆☆☆+