母の発案によって14歳の時ヨーロッパ旅行を
することになってしまった。
北海道の大自然で健やかにのんびり育ったルミは
虫愛ずる姫君であり、変わり者としてちょっと
クラスでも浮いた存在だがどこ吹く風。
引っ越してきて3か月の吉田さんは
周囲ともなじめはじめ楽しい日々を送っていたが
この少し変わったルミと虫を通じて仲良くなる。
しかし、新たにこのクラスに引っ越してきた
野中によって暗雲が立ち込める。
吉田さんは、前の学校で給食費がなくなったとき
給食費泥棒の汚名を着せられ、それをすぐに
否定できなかったことで犯人にされてしまったのだ。
吉田さんと仲のよいルミもいやがらせを受けるが
まるでどこ吹く風である。吉田はルミとその母
涼子に励まされ、一見かよわそうな虫(蝶)の持つ
強さを知り、野中に対抗することにした。
一方、変わり始めた吉田を見て安心したかのように
ルミもついにヨーロッパに旅立っていった。
かわいい子には旅をさせよ…
涼子(母)の友人であるイザベルの家にホームステイ
することになったルミは片言で不安そうだ。
イザベルの息子であるジャンは自分の部屋をルミに
取られてしまったと憤慨するが、
夜中にルミの泣き声を聞いたことで何かを感じる。
パリの街を散策するルミが心配になったジャンは
なんだかんだ理由をつけてルミを見守ることにした。
ルミと出会い・見守る人たちという視点で描かれた
心温まるストーリー。
講談社 KCDX
ラベル:ヤマザキマリ