舞台は北海道の静内の牧場。
馬が縁で知り合った若い男女が
競走馬(サラブレッド)の育成を通じて成長し
愛を育んでいく壮大なヒューマンドラマを
描いた名作ラブコメ。
単なる競馬漫画に終わらない魅力的な登場人物、
そして人物配置がなされドラマを盛り上げる。
馬を育成する者、馬に乗る者(騎手)、調教師、
馬のオーナー(馬主)、馬を応援する者、
いろいろな立場の人間を描く姿が興味深い。
遊び心も満載で赤塚漫画のパロディーをはじめ
楳図かずお先生パロや、オバQなどが登場。
また同時代の連載作品である「うしおととら」、
「コナン」の迷探偵毛利のおっちゃんなどが
競馬場の観客として登場したりする。
何よりも作品に流れるなんかいい感じの空気、
雰囲気が好きだ。【じゃじゃグル】が愛称。
〜あらすじ〜
高校生の「久世駿平」は春休みを利用して北海道を
バイクで旅行していた。
しかし、ガス欠となり、生き倒れになる。
そこに通りかかった馬に乗った美少女。
渡会牧場の次女「渡会ひびき」と駿平は
馬「タケル」が縁で運命的な出会いをする。
財布を落としてしまい困っていた駿平は
ひびきの両親が経営する渡会牧場で
アルバイトをすることになる。
小さな牧場を営む渡会牧場では、
競馬用のサラブレッドや引退した種馬などを
10頭程度を飼っている。
駿平は渡会家の美人4姉妹やその両親、
大阪弁の憎めない男ウメさんら従業員と共に
雑用仕事を中心に一生懸命に働く。
元々人懐っこい馬のヒルダなどとも仲良くなり
楽しい時間をすごす。だが繊細な馬を驚かす
という不注意によってひびきとケンカ。
逃げるように実家に帰る。
高校に通う駿平はクラスメイト蓼沼の影響もあり
競馬を観に行き、渡会牧場への想いを募らせる。
渡会牧場にやってきた駿平を牧場の人々は
温かく迎えてくれた。
馬の育成や出産などに立ち会い、渡会家の人々や
牧場の仲間たちと働くうちに駿平は強いやりがいを
感じるようになる。朝は早く、ほとんど休みなしの
重労働である牧場での暮らしだが充実した日々。
大変だけれど、ひびきへの想いやダービー馬を
生みだしたいという夢によって支えられながら
日々を送る。
いつしか譲れない想いを抱くようになった駿平は
高校を辞めて牧場で働く道を選ぶことに。
そこにはかけがえないのしあわせがあった…。
小学館文庫全14巻
JAJAUMA GROOMING UP!
登場人物・馬
久世駿平
東京の進学校に通う埼玉県民。
優柔不断で八方美人で人当たりがよい。
基本的にひびきに頭が上がらない。
簡単な料理などをそつなくこなす。
よく悪夢にうなされているが
非常に都合のよい夢を見ることも。
根が単純で働き者。ロマンチスト。
牧場生活を通じて力強く成長!したかな?
すぐに泣く反面、意外と強情で根性あり。
トレードマークはポニーテール。
渡会ひびき
男勝りの性格で竹を割ったような性格。
「じゃじゃ馬」。
不器用で愛想がないが意外にミーハー。
母親ゆずりのリアリストであるが
涙もろくやさしい一面も。
少年漫画によくいるタイプのヒロイン。
恋愛に疎く、非常に鈍い。
基本的に人の気持ちより馬の気持ちを
優先するという筋金入りの馬好き。
ウメさん ないしはウメちゃん
神出鬼没。謎多き男で、年齢不詳。
駿平にちょっかいをかけたり
からかうのが好きであるが
結構面倒見のよい牧場の先輩である。
いいかげんに見えて本当にいいかげん。
顔の造詣からしていいかげん。
グレイ(UMAの方)に似ていて、
人間離れした妖怪じみた動きをする。
マンガ的表現に律儀であり、
縄で縛られたらそのままで待っている。
しょっちゅう馬券を買い漁り、はずし、
爆発を起こす。
宴会部長であり、酒と甘い物に目がない。
彼の馬券が当たっている時は
従業員たちは【縁起が悪い】と恐れ戦く。
物語がシリアスになった際の緩和剤。
関西弁でのセリフはインパクトがある。
印象深いのは【健全やね、健全やねー】
醍醐悟
日本一の牧場醍醐ファームの四男。
ひびきに想いを寄せ駿平のライバル。
基本的には、ひびきよりもあぶみとの方が
相性がよさそうで会話がはずんでいる。
お坊ちゃん育ちの典型的な性格で
悪気なく周囲をイラつかせる言動をかます。
無邪気で喜怒哀楽が激しい。
なぜかときにレレレのおじさん調になる。
渡会たづな
渡会家三女。
当初駿平を毛嫌いしていたが
いつしか彼に好意を抱くように。
勉強家であり甘い物を作るのが得意。
後半は目つきが悪い。
渡会あぶみ
渡会家長女。
渡会家の家事はほとんど彼女が行い、
常に妹・弟の面倒を見てきた生い立ち
によって非常に面倒見のよい性格。
かなりの天然ボケの持ち主であり
かつナイスバディの持ち主。
酒乱であり酔うと
普段の生活の抑圧からか大胆な性格に。
非常にモテるのだが、恋愛関係には
ひびき以上に鈍い迷惑な人だ。
一本道でも迷子になる方向音痴なので
知らない場所に出かけると
ほぼ例外なく迷子になっている。
愛想がよくいつもにこにこしているが
中島みゆきの歌が好きだったり
駿平からは「毒を持っている」と言われる。
ひびきは毒を普段から吐き出すタイプであるが
あぶみは溜め込むタイプなので発散する際は
嵐を巻き起こすのである。
渡会ひづめ
渡会家四女。
末っ子はわがままを地で行く子。
マセガキであり、恋愛事情を敏感に察知し、
生意気にも口を出すので家族からぶたれる。
ゲームとお菓子が大好き。
ギャグキャラとして時に妖怪になる。
渡会千草
渡会四姉妹及び佑騎の母親であり
実質的に牧場経営は彼女が行っている。
ときに「鬼」と罵られるリアリストだが
ときに情熱的。合理的でケチ。
あぶみのナイスバディ、ひびきの容姿、
たづなの頭脳、ひづめの茶目っ毛
などは彼女からの遺伝と思われる。
母の顔と商売の愛想を使い分けるやり手
ただ海を見ていただけの男を
「自殺する」と勘違いし強引に助け、
駆け落ちし、結局その男と結婚した。
渡会健吾
千草の旦那であり渡会牧場の社長。
とにかく腰が低く、人間ができている。
小心者であり生産馬のレースのたびに
胃を痛めている。
駿平のことを好意的に捉えていて
将棋を指すのを楽しみにしている。
あぶみ、ひびきが恋愛に鈍いのは父似
渡会佑騎
渡会家長男でひびきの双子の姉弟。
いっしょに牧場を経営するという
ひびきとの約束を破り、騎手になる道を選ぶ。
容姿やキツイ性格など似た個所も多く
コンビネーションは抜群である。
駿平が牧場にいるのが気に入らず
ケンカ腰で接してくる事が多い。
ストライクイーグル
渡会牧場の生産馬にして最強牡馬。
気まぐれで自分勝手であるが
気分がノると好走により 観る者を魅せる。
実質的なライバルはヤシロハイネス
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:53|
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