新感覚ラブコメディー?の着地点は?
女子高生の羽留うらら(はるうらら)は、モテるものの
軽薄でちゃらちゃらした男どもにうんざりしていた。
そんなうららに、「許婚」(いいなずけ)がいることが判明。
どうやら戦場で意気投合した祖父同士が勝手に孫同士を
結婚させる約束をしていた。なんだかんだで気になったうららは
「少年のような心を持つ」という相手に会ってみることに。
しかし、相手は小学校五年生の坂本冬馬(さかもととうま)。
……少年だった。
冬馬を子ども扱いするうららだったが、
「何年かしたら、オレは、男らしい男になるんだ!!」と
豪語した冬馬。
「理想の男がいなければ、理想の男を育てるまで!!」
となぜかその気になったうららは、とうまと同棲生活をはじめる。
都合よく旅行に出かけてしまいいなくなる、とうまの両親。
はたして、小学生と高校生のカップルは見事成長し、
愛を育んでいくのか?
この漫画何がすごいって、お蔵入りされていて久米田先生も
「できれば世に出てほしくなかったです」と述べる一品。
6年間の空白後、ラスト40ページほどは新たに足されて書かれた
ため「絵柄」がガラリと変わります。
「かってに改蔵」の初期の絵柄と後期の絵柄位違います。
もっとすごいのは、作品のほとんどは初期の絵柄なのに、
表紙は後期の絵柄なので「面くらい」ます。
内容としては、久米田先生の持つ「毒」性の薄い善良な作品。
なんかいい話とかが多いのが特徴。
「かってに改蔵」とか「さよなら絶望先生」とかの毒の部分が
好きな方にはおすすめできない作品に仕上がっています。
巻末には「地丹式ラブ論」A巻 、「羽美式ラブ論」B巻
「とくべつふろく」が収録。
副題「Grow up my Darling」
小学館サンデーコミックス。全2巻。A巻とB巻。