2008年06月08日

マンガ『藤子不二雄A ブラックユーモア傑作選』

グロいでごわす。と、つい熊本もっこすっぽい
しゃべり方になってしまうほど、グロテスクで
きつめの作品や、ホラー作品ばかりの短編集。

人間の持つ暗い欲望や、邪悪な精神をこれでもか
とばかりに魅せつけた作品であり、著者自身も
一般受けを狙っていないのがありありとわかる
ブラックユーモア溢れる作品。小説で喩えるなら
阿刀田高っぽい作品が多い。不気味の一言に尽きる。

不気味さの中に、ユーモアを感じるヒトラーを
モデルにした「ひっとらぁ伯父さん」がおすすめ。

突然、劇画調の絵になるのもおもしろい。

「ひっとらぁ伯父さん」

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自分をヒトラーの生まれかわりだと、信じる
変な伯父さんである。

圧倒的な洗脳力と、意思を持ち、町内のこども、
主婦、はたまた犬などを束ねていく。

大好きなワグナーの悪口を言うとブチ切れ、
とんでもない行動に出る。人間臭い一面も
持つが、狡猾で執念深く、不気味な日記をつける。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 09:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 藤子不二雄『SF、パーマン』 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月04日

短編集『その冒険者キケンにつき』矢上裕

ダンジョンに迷いこんだ二人の女性を救った
凄腕剣士マークには、こんなあだ名があった。

人呼んで、「奇跡の方向音痴」。

洞窟などに迷いこんだ彼は、絶対遭難するという、
ギャグマンガの典型のような奴であり、
二人は一抹の不安を抱えながら彼と行動を共に
するのだが……。
「その冒険者キケンにつき」


ギャグマンガにおいて、遭難しあやしい
キノコを食べるはめに陥ることは、
さして珍しいことではないが、
オチも含めて凝った演出を見せる作品。
「ペケペケタケ」


天才科学者・工学者のサクラさんは、
ポーカーフェイスというかいつも同じ顔で、
倫理観と常識が欠如したこまった人だ。

助手兼人体実験の被験者山瀬君や、
近所の人々ひいては世界中を巻き込んで、
人の迷惑省みずあやしい実験に没頭。
2巻「日替わり矢上ランド」にも登場。

などギャグ満載の矢上裕の短編集。
ファンタジー&SF系漫画。

同著書のおすすめとしては、
「エルフを狩るモノたち」
「住めば都のコスモス荘」(原作阿智太郎)
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 07:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画短編集・傑作選・傑作集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月03日

「≠対岸の火事」

「埼玉県吹上……」

立てこもり事件が起こっていた場所は、高校時代に
一方通行で恋していた人の住む吹上駅近くで起こっていた。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/gun/?1212462465

犯人の自殺によって、事件はひとまず解決したが、
もしこのニュースを知るタイミングがもう少し早かったら、
私はもっとこの事件のことを追っていたと思うし、
あの人のことを心配していたと思う。

ブラウン管を通して伝えられるそれは、現実味がなく
それが、自分と遠い場所で起こった場合、人にとって
それはやはり対岸の火事でしかない。
だが、それが対岸の火事とは限らないし、対岸の火事と
考えるべきではないのかもしれない。


自動車事故は、すべての車の運転をする人が起こしうるし、
追突されることもありうるし、街を歩いていて自動車のみ
ならず、自転車にひかれて死ぬこともある。

身近で人が死ぬことはありうるし、近所の人も事故で
亡くなったりしている。そして、中学校の同級生も。

連日のように起こる事故・事件は、風化していくが
事件の当事者や、近くで生活する人にとっては
拭い去れない澱(おり)になったりする。

ガードレールに供えられた花は、いつも切なすぎる。


そのすべてを受け止めることなんてできないし、
不安を煽りたいっていう気持ちはもちろんない。

けれども、自分が事件や事故に関わったりする可能性が
あるってことも考える時も必要なのかもしれない。

そうでないと、不用意な言動を取りかねない。

今は、とりあえずよかったと思うことにする。

そして、読者様と私を支えてくれる人とあの人が
無事にすごせますようにって切に思う。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 18:36| Comment(0) | TrackBack(0) | 安寿の加齢なる日常(日記) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「水>金」

日本には、「湯水のごとく使う」という表現がある。
豊富な水を持つ日本にとって水はあって当たり前のもの。
現代においては、災害や深刻な雨不足などの
イレギュラーな事態を除けば
蛇口をひねれば簡単に手に入る。

世界に目を向けると、
河川やため池などの汚染が進んでいたり、
いろんな異常気象によって、
雨が降らなかったり、局地的に降ったりと、
深刻な現象が起こっている。

NHKの番組で観たのだが、
少女が10Km先の貯水地まで延々と歩き、
水を容器に入れてまた来た道を戻っていく。
本来、小学校に行く年齢のこどもだが、
「死活問題」なので、それが当たり前になっているという。

当たり前のことほど、怖いことはないと思う。
ありがたがったり、大切にしようとしなくなるからだ。
近い将来、金より水の方が価値が高くなるかもしれない。
必要な物ほど価値があるのだから。
もっと言えば、石油なんかよりも、
水の方がずっと価値があって然るべきだ。

石油を無駄遣いするアメリカと、水を無駄遣いする日本、
どっちも世界から見たら嫌われ者。

ざぁざぁと降る雨を思いながら、もっといろんな
ことに目を向けていきたいなぁと思った。
どうやったら、節水できるかなとか。
できる範囲でコツコツと。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 安寿の加齢なる日常(日記) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年06月02日

漫画『ハチミツとクローバー』羽海野チカ

魅力的な5人の美大生たちの、甘酸っぱくて、
ほろ苦くて、いとおしい青春ラブストーリー。
ギャグを織り交ぜた作りで女性読者はもちろん
男性読者を置いてけぼりにしない作風が魅力。

【はぐみ(はぐ)】

ヒロイン。ちっこくてかわいらしい天才少女。
その姿は「コロボックル」(小人)のようだが、
芸術にかける情熱と集中力はものすごい。
周囲を圧倒する天才的作品を生み出す。
仲間たちを心配させるほどの作品製作にのめりこむ。
その高い才能故に、敬遠され友達はいなかった。
人見知りがはげしく、彼女を温かく見守ってきた
花本(美大の先生)がいないと、情緒不安定に陥る。
当初から竹本とは仲がよかったが、
破天荒な森田のことを怖がっている。
徐々に、以下のメンバーと仲良くなる。
芯が強くて、まっすぐな性格。

【竹本】

この物語の主人公。まじめで素直、ナイーヴで優しい。
はぐに一目惚れし、作中彼女のことを思い続ける一途な
片想いっぷりに感動を覚えてしまう。
はぐ、森田といった天才と行動を共にする内、立ち位置や
人生がわからなくなり「自分探し」してしまう。
就職に悩むなど、そのフツーっぽさがかえって新鮮だ。
手先が器用。母子家庭で育ったこともあり料理が上手。

【真山】

物語を通して、もっとも複雑なキャラの一人だろう。
亡くなった夫を愛し続けている理花にのめりこみ、
その動向を監視するストーカー行為をする(あぶね〜)
彼を慕う山田からのラブコールに応えず、それでいて
彼女のことを大事に思っていたり、よくわからない奴。
ボケ役でありながら、ツッコミ役もこなす。
「人が恋におちる瞬間をはじめてみてしまった」

【森田】

優れた才能を持ち、金にがめつく、挙動不審な変人。
大学留年を続けている。
ふらっとバイトに出かけ、ふらっと帰ってきたポケットには、
信じられない大金が入っていたりする。
はぐに恋をするも、その風変わりな愛情表現のため
周囲からは恋をしていることに気付かれない。
その言動はバラエティーに富み、暴走っぷりは作中随一。
ギャグキャラでありながら、複雑な過去を持つ。
彼が金に汚い理由は、後半語られる。兄がいる。

【山田さやか】

山田酒店3代目。いなせで、けんかっ早いが、純真無垢。
必殺のかかとおとしや、回し蹴りを持つ格闘少女。
真山や森田が、攻撃されることが多いが、
時にはずみで関係ない人にも尋常じゃない被害を出す。
    
真山に恋心を持ち、諦めきれずに一途に思い続ける姿に
胸が締め付けられる。
はぐとは、親友になり、彼女のよき理解者となる。
天然っぽい面もあるが、ツッコミ役。
料理の腕は超一流すぎて、食べた者は常人が理解できない
料理によって大抵もだえ苦しむことになる。
だが、本人にその自覚なしというお約束なキャラ。
はぐと山田は味覚異常であり、創作料理の妙手である。
悪意のない二人の(暴走)料理によって、また被害者が……。
酒屋だが、酒に弱くて美脚をさらして無防備に眠る。
森田、真山はザルであり、はぐと竹本は酒に弱い。
作中において、「山田ファン」は多く、
彼女の勇士を称える者たちが大学、商店街で
自然と現われ、熱いエールを送る。

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【花本】

はぐを温かく見守る、美大の教師。
過保護であり、はぐと離れると夜泣きする。
理花の、友達以上恋人未満な存在。
かっこいいような、悪いような二枚目半キャラ。

全10巻。新装版(紙質劣化版)全6冊。
通称「ハチクロ」 ギャグ要素もふんだんに盛り込まれた
笑いあり、名言あり、号泣ありの三拍子揃ったマンガ。
エロ表現を一切使っていないのも好印象なラブコメ。
posted by おすすめ漫画、漫画百選、漫画名言 at 20:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ☆☆☆☆☆のおすすめ漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする



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いっぺんの悔いなし!

【安寿(あんじゅ)】管理人
 自称「漫画のソムリエ」
 埼玉出身、趣味でブログを
 やっています。
 漫画以外だと
 生駒里奈さんと
 松井秀喜さんと
 ずんの飯尾さん、
 本と犬と猫、
 音楽鑑賞と昼寝、お笑い、
 風呂と温泉、旅行、
 本屋が好きです。
 
 幼少の頃から
 漫画が大好きだった私が
 まさか漫画家になるとは
 誰も予想しませんてした。
 そして実際なりません
 でした。